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視程・滑走路視距離(RVR)の観測

航空機からどの程度の距離まで見通せるかは、離着陸できるかどうかの判断、飛行方式、進入方式の決定に直接関係します。離着陸できるかどうかの最低気象条件の一つです。
そのため、見通しの距離を観測して、通報しています。

視程の観測方法

どの程度先まで見えるか、その見通し距離を「視程」といいます。
あらかじめ空港から見える建物や山、川などの地物までの距離を測っておいて、それを基準に観測します。
航空気象観測では卓越視程という、180度以上の範囲に共通した視程を観測します。
特定の方向だけ視程が悪いことがあります。そのような時には「方向視程」という方向を特定した視程も観測します。
観測の単位は5,000mまでは100m単位、10kmまでは1km単位、それ以上は5km単位です。
視程が極端に悪くなった時には滑走路視距離も観測します。

滑走路視距離の観測

航空機が目視によらず主に計器により飛行をしている時、離着陸の際には卓越視程だけでなく、滑走路上の見通し距離の情報を必要とします。
滑走路上の見通し距離を滑走路視距離(RVR:Runway Visual Range)と言います。
滑走路視距離は最低気象条件の一つであり、滑走路視距離の値が最低気象条件より悪いと航空機は離着陸できません。

滑走路視距離の観測方法

滑走路視距離観測装置

滑走路視距離観測装置(写真)を使って観測します。滑走路の両端及び中央付近の合計3機あります。
滑走路の中心に機械を設置できないので、滑走路のすぐ脇に設置しています。
観測したデータは航空管制機関や航空会社にリアルタイムで配信しています。
卓越視程あるいは方向視程が1,500m以下、又はRVR(全地点)の値のいずれかが1,800m以下の場合で通報します。
通報には10分間の平均値を使用します。10分間以内に変化傾向が認められる場合は、その情報を付け加えます。また、変動が大きい場合には最小値と最大値も通報します。
写真上部にある向き合った片方の筒から反対側の筒に向けて光を発射し、大気の透明度を測定します。測定した透明度から滑走路視距離を算出します。

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