南大東島の気候と特徴

概要

大東諸島には、南大東島、北大東島と沖大東島があります。沖縄本島の東方約360kmにあるのが南大東島で、この南大東島から約8km北に北大東島、そして約150km南に沖大東島があります。
大東諸島は、琉球列島の並びからは大きく飛び離れた小さな島々です。3つの島の中で一番大きい南大東島でも、面積は30.57平方キロメートルに過ぎません。また大東諸島は、周囲を深さ2000メートルもある海に囲まれていて、独立峰のような孤島になっています。
大東諸島は、珊瑚環礁が隆起して島が形成されているため、島の中央部は盆地のように窪んで沼や湿地が散在しています。この盆地の周囲を、屏風のように小高い丘が取り囲んでいます。そして、丘の上の木々が防風林として台風などの災害から住民を守っています。


 

[左]西日本と南大東島の位置関係  [右]南北大東島周辺の海底の地形



南大東島模式断面図
出典:南大東島自然ガイドブック(ボーダーインク) 大沢夕志・大沢啓子

気候と降水

他の沖縄地方の島々と同じように、大東諸島は地理的に亜熱帯(温帯と熱帯の間)に位置しています。また、黒潮が流れる暖かい海に囲まれて海洋の影響を強く受けているため、亜熱帯海洋性気候に属しています。

南大東島の年平均気温は、23.3℃です。夏は太平洋高気圧におおわれ、連日真夏日と熱帯夜が続きます。日差しは強く、7・8月の日最高気温は33℃前後になります。
また、沖縄以外の地方では、8月がもっとも暑い月なのですが、沖縄地方では7月です。これは、太平洋高気圧に最も強く覆われる時期が、沖縄地方では早いためです。南大東島も7月に最も暑くなり、7月の平均気温は28.5℃です。
最も寒い月は1月で平均気温は17.7℃ですが、7月の平均気温と比較しても10℃程度しか差はありません。
夏は蒸し暑く冬でも比較的暖かい気候です。雨は梅雨期の5~6月と台風期の7~10月にかけて多くなりますが、年間を通して平均的に降ります。冬は周期的に北東季節風が、夏は主に南東季節風が吹いています。


南大東島の年間降水量の平年値は、約1592ミリです。他の沖縄地方では、おおむね2000ミリ以上ありますので、比較的少ないといえます。
5~6月にかけての梅雨期と7~10月にかけての台風期に最も降水が多く、この半年間で年間降水量の約60%を占めています。しかし、年間を通して平均的に降水があることも特徴となっています。大雨による災害は、主に台風の通過や、梅雨期の停滞前線による強雨によってもたらされています。



[左]札幌、東京、南大東島の月平均気温と月平均湿度のクリモグラフ  [右]南大東島の月平均降水量の平年値

日照と霧

その他の南大東島の気候の特徴として、沖縄地方の中では日照時間が最も多いことがあげられます。また、晩春から初夏にかけて、霧が発生します。

[左]沖縄各地の日照  [右]南大東島で観測された霧 (2008.5.23)