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     航空気象観測に用いる測器には以下のものがあります。

    風向風速計

     離着陸中の航空機にとって、滑走路付近に吹く風は非常に重要です。強い横風や突風を受けると機体が安定を失う恐れがあります。 また、向かい風か追い風かによって航空機が浮き上がるための力(揚力)が影響を受けます。

     風向風速計は流線型をした胴体に垂直尾翼と4枚羽根のプロペラが取り付けられています。
     垂直尾翼により、風が吹くとプロペラが風上に向くように回転し、胴体の向きからは風向が、プロペラの回転数からは風速がわかる仕組みになっています。
     滑走路の両端に設置されていています。

    温時計・湿度計

     気温及び露点温度は、航空機のエンジン出力や揚力に影響します。 例えば、気温が高くなると空気の密度が小さくなるため航空機の揚力は減少します。このため、気温及び露点温度は、航空機の離着陸時における滑走距離と適正な積載重量の計算に用いられています。

     温度計は温度によって変化する白金抵抗の抵抗値を計測することで温度を測定します。湿度計は高分子膜の水分量によって変化する静電容量を計測することで相対湿度を測定します。
      湿度については露点温度(その空気を冷却していった場合に結露が起こる温度)に変換して通報しています。

    雨量計

     強い雨は操縦席からの視界不良を生じさせるほか、ハイドロプレーニング現象によってブレーキングにも影響します。

     雨量計は口径20cmの「受水器」に入った降水(雨や雪など)が転倒ますに注がれ、降水量0.5mmに相当する降水が貯まると転倒する仕組みになっています。
     その転倒数から「降水量」を、転倒する頻度から「降水強度(単位時間あたりの降水量)」を知ることができます。
     降水強度は、飛行場施設、特に滑走路の供用、管理のための資料にも利用されます。
     

     

    電気式気圧計

     航空機は気圧から高度を計算します。気圧は航空機の高度計規正値を決めるために利用されます。

     電気式気圧計は気圧によって電気容量が変化する素子を用いて、電気的な変化から気圧を測定します。

    シーロメーター

     低い雲が空港の上空にあると、離着陸に影響を及ぼします。

     シーロメーターは、雲(雲底)の高さを測定する装置で、レーザパルス光を鉛直上方に発射し、雲で反射されて戻ってくるまでの時間を測り、雲底高度を算出します。
     福岡空港では滑走路の両端に設置されています。

    滑走路視距離計

     滑走路視距離とは、航空機のパイロットが滑走路面の標識や灯火を識別できる距離のことで、離着陸の可否の判断、離着陸の飛行方式・進入方式の決定等に極めて重要な情報です。
     滑走路視距離計は、空気の透明度から、どの程度先の距離まで見通せるかを測定し、その距離と周りの明るさや滑走路の灯火の強さから滑走路視距離を計算します。
     福岡空港では滑走路の両端に設置されています。
     

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