非常に強い台風第13号は、9月17日午前9時には枕崎市の西南西約250kmの東シナ海海上にあって、強い勢力を維持したまま35km/hの速さで北北東、九州へ向け進んでいた。
この台風の北上接近に伴い、九州東岸には南東よりの風の強まりとともに、台風を取り囲む強く発達した雨雲がかかりはじめ、これと歩調を合わせるように、 宮崎県では日南市で12時10分頃、宮崎市で12時30分頃、日向市で13時30分頃、延岡市で14時07分頃、また大分県でも臼杵市ならびに大分市で15時過ぎ頃、 突風災害が次々と発生した。(太字の発生地点では現地調査の結果、竜巻と断定された)
特に、宮崎県延岡市での被害は死者3名を出し、九州での竜巻による被害としては過去最大級のものとなった。
いずれの場所でも、被害が発生した時点での台風中心までの距離は300km程度と遠く、台風の暴風域には入っていない。 台風を原因とする過去の竜巻事例では、台風中心から100~300kmの範囲での発生が多く、今回の竜巻もその一例となる。