気象、地震、火山、海洋の知識

九州周辺の黒潮





  東シナ海の黒潮について観測定線PN線での観測結果からみると、黒潮は大陸棚の斜面に沿って流れ、流量も安定しています。黒潮が東シナ海から太平洋へ抜けるトカラ海峡では、表面の強い流れは北寄りで観測されますが、流量は水深が深い南寄りで多く、南北で流れの特徴が異なります。
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東シナ海の黒潮の流れと海洋観測定線の位置
東シナ海の黒潮の流れと海洋観測定線の位置
沖永良部島北西PN線における黒潮流量の経年変動 トカラ海峡TK線における黒潮流量の経年変動
(a)PN線(沖永良部島北西) (b)TK線(トカラ海峡)
黒潮流量の経年変動
 上の図は全流量(観測線に直角に、西の方向から東の方向へ流れ去る海水の量を正(+)、その反対向きの流れを負(-)として計算し、観測線全体でそれらの量を合計した値)で、黒線は観測値、青線は5季節移動平均値。
 下の図は観測点ごとの流量(PN線では北東へ向かう流れ、TK線では南東へ向かう流れが赤色で、青色はそれらと反対向きの流れ)。

-解説-





 PN線では、黒潮流量の変動は、準2年スケールと5年スケールが顕著にみられます。準2年スケールの変動は0-0.5年の遅れで北太平洋中央部の風との相関が高く、また、冬季、春季のPN線の流量と冬季のアリューシャン低気圧との相関も高いことがわかっています。5年スケールの変動は5年の遅れで北太平洋中央部の風との相関が高くなっています。

 PN線での黒潮流量の長期変動をみると、1990年代は1980年代に比べ、少なくなっています。