昭和51年台風第17号(1976年9月8日~13日)


概要

9月3日トラック島の北西海上で発生した台風第17号は、急速に発達しながら北西に進み8日9時南大東島の南海上で中心気圧910hPa、最大風速60m/sとなった。台風は9日午後、沖縄本島の東で進路を北に変えて進み、奄美大島付近に達した10日夜から速度を落とし、その後鹿児島の南西海上で強い勢力を保ったまま30時間にわたって停滞した。台風は12日午後になってようやく北北東に動き出し、13日01時40分長崎市付近に上陸、14日06時に日本海で温帯低気圧に変わった。 台風が沖縄の南東海上を北上中の8日から9日にかけては西日本に停滞する前線の影響で県中部や東部を中心に大雨となった。また、10日夜から12日朝にかけては台風を取り巻く雨雲により県中部や東部を中心に著しい豪雨となった。特に高知市では12日午後から雨が強くなり18時までの1時間に89.5mm、20時までの1時間に69.0mmを観測、高知市の日雨量は11日377.0mm(観測史上3位)、12日524.5mm(観測史上2位)を観測した。また、8日から13日までの総雨量は、千本山(四国電力)1871mm、長沢(四国電力)1850mm、柿の又(県)1825mmに達し、高知市でも1305mmに達した。このため、被害は鏡川流域に集中、高知市の各河川はことごとく氾濫し、満潮時と重なったこともあって、全市水浸しとなった。  ※ 徳島県の日早(四国電力)では11日の日雨量1114mm、総雨量2781mmで日本観測史上最大級の雨量を観測

経路図

経路図



積算降水量分布図(mm) 1976年9月7日~9月14日

潮位



雨量表

潮位