天気の部屋

ここでは、私たちの身のまわりに起こっている様々な自然現象がどのような仕組みによって発生しているのか、人々に被害をもたらすような現象から身を守るために気象台がどのような情報を発表しているのかを知ることができます。

梅雨の季節の動植物 ホタルとアジサイ

ホタル

ゲンジボタルの写真

写真1 ゲンジボタル。背中に十文字の暗褐色模様がある。

 最近では昔と比べて、ホタルの幼虫が生息する環境が悪化したため、ホタルを見かける機会が少なくなりました。しかし、護岸工事のされていない川や池の近くでは、発光しながら飛ぶホタルを見ることができます。表1に、松江地方気象台のホタルの初見日(成虫が発光しながら飛んでいる姿を初めて観測した日)の平年値を示します。なお、現在、西郷および浜田では、職員が常駐していないため、生物季節観測を行っておりません。

 日本には約30種類のホタルが生息していると言われていますが、気象庁で観測しているホタルはほとんどの地域でゲンジボタルかヘイケボタルかのいずれかです。松江地方気象台ではゲンジボタルを観測しています(写真1)。ゲンジボタルは本州・四国・九州に分布し、その幼虫は清流に生息して、カワニナ(巻き貝の一種)などを食べて成長します。成虫の体長は12~18mm、羽は黒く、写真1の矢印で示した部分は桃色で、中央に十文字模様の暗褐色の縦線があります。羽化して成虫になる時期は5月下旬頃からです。

表1 ホタルの初見日の平年値
地点名 平年初見日
松江 6月3日

アジサイの開花

 梅雨の季節の花というと何を思い浮かべますか?”しとしと”と降る雨の中、色鮮やかな青紫や桃色の花を咲かせるアジサイを思い浮かべる人も多いと思います。表2に、松江地方気象台のアジサイの開花日の平年値を示します。

 アジサイの開花には、装飾花(そうしょくか)の開花と真花(しんか)の開花の2種類があります。装飾花とは花びらのように見える萼を花とみなしたものです。アジサイの開花は、装飾花の開花であると思われるかもしれませんが、気象庁で開花とする花は真花で、装飾花の柄が集まった中心に咲く直径7mmの花をさします。(写真2、3)。気象庁で観測しているアジサイは、暖かい場所の海岸域に自生するガクアジサイが変化したものと言われています。この他に、白・紅・紫・青・淡紅色など多彩な色の花(装飾花)をつけるセイヨウアジサイがありますが、開花の観測対象ではありません。

表2 アジサイの開花日の平年値
地点名 平年初見日
松江 6月20日
アジサイの写真

写真2
アジサイの真花と装飾花の写真。赤枠の中央に咲く花を真花といい、真花の周りの花を装飾花という。

アジサイの写真(拡大)

写真3
真花(写真2の赤枠の部分)を拡大した写真。

(上記写真は松江地方気象台構内で職員が撮影しました)