天気の部屋

ここでは、私たちの身のまわりに起こっている様々な自然現象がどのような仕組みによって発生しているのか、人々に被害をもたらすような現象から身を守るために気象台がどのような情報を発表しているのかを知ることができます。

春の天気

 春の気圧配置は、ユーラシア大陸から高気圧と低気圧が交互に日本付近を通過することが多いので、天気は2~3日周期で変化します。そのため、雨が降り続いたとしても、1日ほどでやみ、晴れ間が戻ってきます。冬と比べると、寒さがやわらぎ、過しやすい時期です。「春の天気」では、冬から春への移り変わりを感じさせてくれる「春一番」を紹介します。

2009年の春の天気図

 図1に2009年の3月の地上気象天気図を示します。図1から、大陸から高気圧と低気圧が1週間ほどで交互に日本列島を通過することがわかります。春一番は、低気圧が通過するときに発生します。

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春一番

 春一番とは、春先に最初に観測される強い南風です。春一番のような強風は、多くの場合、発達した低気圧が通過するときに発生します。中国地方では、次の条件を満たしたときに「春一番」を発表します。

なお、このような条件が整わずに「春一番」は吹かなかったという年もあります。  過去に春一番が観測された日を表1に示し、そのときの地上気象天気図を図2に示します。春一番が観測されるときには、寒冷前線の通過に伴って、多くの場合、突風、雷、砂じん嵐、竜巻などが発生します。2009年の春一番が発表された日(2月13日)には、出雲市知井宮町では、トタン板が強風によりあおられて落下し、2名が軽いけがをしました。JR三江線では、強風のため「江津-川本」間で2便が運休し、10本が遅れました。

表1:春一番が観測された日(2000年~2009年)

出現日
2000なし
20012月28日
2002なし
2003なし
20042月14日
2005なし
2006なし
20072月14日
2008なし
20092月13日
図2:春一番が観測された日の地上気象天気図;左図は2004年、右図は2007年を示します。

豆知識

すでに気象の用語となっている「春一番」ですが、その語源については、石川県能登地方や三重県志摩地方から西の各地で昔から使われていたということなどさまざまです。その中で、長崎県郷ノ浦町では、安政6年(1859年)旧暦2月13日(新暦3月17日)に長崎県五島沖に出漁した漁師53人が、春の強い突風にあい全員遭難しました。このときから郷ノ浦の元居地区では、春の初めの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったそうで、いまでは町内の岬に「春一番の塔」が建てられています。