天気の部屋

ここでは、私たちの身のまわりに起こっている様々な自然現象がどのような仕組みによって発生しているのか、人々に被害をもたらすような現象から身を守るために気象台がどのような情報を発表しているのかを知ることができます。

霜と霜柱 ー氷が地面を持ちあげる!?ー

 霜は秋から春にかけ、寒くて晴れた日の朝に、窓や木の葉、地面などに「降りる」ことがあります。ここではキラキラと輝く氷の結晶、霜について説明します。

霜ができる仕組み

 霜は昼の間、大気中に含まれていた水蒸気が、夜になって気温の低下により氷の結晶となり、地面や植物などの表面に付着したものです。霜が降りるのは気温3℃以下の時が多いとされています。それでは、水は0℃で凍るとされているのに、なぜ気温3℃で霜が降りるのでしょうか?一般に気温は地表面から1.5mの高さで観測されています。地表面の温度は放射冷却によって冷やされると、1.5mの高さの温度よりも低くなります。このため、気温が3℃以下の時には、地表面の温度は0℃以下となることがあり、霜ができるわけです。

 なお、地中の水分が毛細管現象により地表に上昇しながら凍ったものが霜柱です。霜は空気中の水蒸気が凍ったものであり、霜と霜柱ではでき方が異なります。

霜柱のでき方

 地上の気温が0℃以下になると、地表面の水分が凍ります(図1)。暖かい土の中で地中の水分が毛細管現象により、次々と地表面に引き寄せられます。引き寄せられた水は氷となり、表面の氷を押し上げます(図2)。これらが繰り返されて霜柱が作られるのです(図3)。長いものでは10cmを超えることもあります。

 また、砂や砂利のように、粒と粒のすき間が広いと、水分が上がりづらいため、霜柱はできにくいとされています。

霜柱のでき方の概念図1

図1 霜柱のでき方1

霜柱のでき方の概念図2

図2 霜柱のでき方2

霜柱のでき方の概念図3

図3 霜柱のでき方3

※毛細管現象・・・水の表面張力により、水分が細かいすき間を上昇してくる現象。

霜を甘く見ることなかれ

霜の写真

図4 2004年12月9日早朝、松江
地方気象台で観測された霜

 気象台では、晩霜、早霜によって農作物に著しい被害が予想される場合に、「霜注意報」を発表しています。松江地方気象台では、晩春から初夏にかけておりる季節はずれの霜(晩霜)により農作物への被害が予想されるときに発表します。霜は麦類などの根を浮き上がらせ、そこに乾燥と寒さが加わると、農作物は枯れてしまうのです。一見キラキラと美しい霜も、実はやっかい者だったりするのですね。