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島根県の気候変化

1. はじめに

人間活動に伴う近年の大気中の温室効果ガス濃度の増加が、地球のエネルギー収支の不均衡をもたらし、その結果として、地球が温暖化していると考えられています。
ここでは、島根県の気候変化について記述しています。

2. 島根県のこれまでの気候変化

統計開始から2018年までの観測データに基づき、島根県のこれまでの気候変化について記述します。
〇長期変化傾向(トレンド)の評価について気象庁ホームページで詳しく解説しています。
〇大きいサイズの画像はこちらから松江浜田西郷

【気温】

(1)年平均気温

 松江、浜田、西郷における年平均気温は、数年~数十年の様々な周期の変動を繰り返しながら上昇しています。

各地の気温の上昇には、地球温暖化による長期的な上昇傾向や都市化の影響、数年~数十年程度の時間規模で繰り返される自然変動が重なっていると考えられます。
なお、浜田は、1898年以降観測を継続しており、都市化による影響が小さいことから、日本の年平均気温偏差を求める際に用いられる15地点の気象観測所の一つに選ばれており、上昇率は日本の年平均気温偏差と同程度となっています。

 ※黒い折れ線は毎年の値、青い折れ線は5年移動平均値、赤い直線は長期的な変化傾向を示す。

(2)気温階級別日数

浜田における真夏日(※)日数には、増加傾向が現れています。
松江、西郷における真夏日(※)日数には、変化傾向は見られません。
(※)真夏日:最高気温が30℃以上の日。

松江における猛暑日(※)日数は、増加しています。
浜田、西郷における猛暑日(※)日数には、変化傾向は見られません。
(※)猛暑日:最高気温が35℃以上の日。

松江、浜田における熱帯夜(※)日数は、増加しています。
西郷における熱帯夜(※)日数は、増加しているとみられます。
(※)熱帯夜:夜間の最低気温が25℃以上の日をさしますが、ここでは日最低気温が25℃以上の日と定義しています。

松江、浜田、西郷における冬日(※)日数は、減少しています。
(※)冬日:最低気温が0℃未満の日。

 ※緑の棒は毎年の値、青い折れ線は5年移動平均値、赤い直線は長期的な変化傾向を示す。

【降水量】

(1)年降水量

浜田、西郷における年降水量は、年ごとの変動幅が大きく、変化傾向は見られません。
松江における年降水量には、1950年代~1960年代に雨が多かったため、減少傾向が現れています。

浜田は、1898年以降観測を継続しており、日本の年降水量偏差を求める際に用いられる51地点の気象観測所の1つに選ばれています。

  ※緑の棒は毎年の値、青い折れ線は5年移動平均値、赤い直線は長期的な変化傾向を示す。  

【生物】

(1)桜の開花

※ピンクの折れ線は毎年の値、赤い直線は長期的な変化傾向を示す。

気象庁では、植物の開花、満開、紅(黄)葉や動物の初見、初鳴などを観測しています。観測された結果は、季節の遅れ進みや、気候の違いなど総合的な気象状況の推移を知るのに用いられています。
松江のさくらの開花は1953年以降の期間では50年あたり約7日早くなっています。
さくらの開花日の変化は、発現前の平均気温との相関が高いことから、上記の変化傾向の要因の一つとして長期的な気温上昇の影響が考えられます。
松江のさくらの開花日とは、松江地方気象台の標本木で5~6輪以上の花が開いた状態となった最初の日をいい、観測の対象は「そめいよしの」です。

3. 気候の将来予測

 「地球温暖化予測情報第9巻」の計算結果を用いて、島根県の気温、降水量の予測結果をグラフ化しています。
 以下の予測には、IPCC第5次評価報告書のRCP8.5シナリオ(現時点を超える温暖化緩和策を行わない場合)を用いており、シナリオにより将来の予測結果は変わります。

 〇大きいサイズの画像はこちらから:気候の将来予測(地球温暖化予測情報第9巻)。

【気温】

《平均気温》
「地球温暖化予測情報第9巻」の計算結果を用いた、島根県の領域平均した予測結果をみると、「21世紀末(2076~2095年:将来気候)」の島根県の年平均気温は、「20世紀末(1980~1999年:現在気候)」に比べて概ね4℃程度の上昇が予測され、季節別には冬に上昇幅が大きいと予測されています。

※赤色の棒は将来気候と現在気候の差、黒細線は年々変動の標準偏差(左:現在気候、右:将来気候)を示す。

《気温階級別日数》
松江では、猛暑日は35日程度増加、真夏日・夏日・熱帯夜は50日程度増加、冬日は年間で30日程度減少すると 予測されています。

※赤い棒は将来気候と現在気候の差、灰色の棒は平年値、黒細線は将来気候の年々変動の標準偏差を示す。

【降水量】

《日降水量100mm以上の大雨、1時間降水量50mm以上の激しい雨の発生頻度》
「21世紀末:将来気候」の島根県では、「20世紀末:現在気候」に比べ、日降水量100mm以上の大雨の発生頻度は増加し、1時間降水量50mm以上の激しい雨の発生頻度も、3倍以上に増加すると予測されています。

※青色の棒は将来気候、灰色の棒は現在気候の平均発生回数、黒細線は年々変動の標準偏差を示す。

《無降水日数》
無降水日数(※)は概ね10日程度増加すると予想されています。
(※)ここでは日降水量が1mm未満の日を無降水日と定義しています。

 冬は信頼性が低いため表示していません。
※赤色の棒は将来気候と現在気候の差、黒細線は年々変動の標準偏差(左:現在気候、右:将来気候)を示す。

【リーフレット】

地球温暖化予測情報第9巻」の計算結果を用いた、島根県における21世紀末の気温と降水の予測を取りまとめたリーフレットと、中国地方と各県でこれまでに観測されている気候の変化と将来予測に関する資料を掲載しました。以下のリンクからダウンロードしてご覧になれます。
島根県の21世紀末の気候」(PDF:550kB)
中国地方の気候変動2017」(PDF:2.0MB)

4. 気象庁の取り組み

気象庁では、地球温暖化を始めとする地球環境問題に対して積極的に取り組んでいます。
気候変動監視レポート」を年に1回刊行し、世界や日本の気候変動や温室効果ガス、オゾン層の状況について最新の情報を公開しています。
地球温暖化予測情報」では、温室効果ガスの増加に伴う日本付近の詳細な気候変化の予測を行っています。
異常気象レポート」では、地球環境の現状や変化の見通しを公表しています。

5. 地球温暖化に関連したウェブサイト