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愛媛県の地震活動の特徴
■愛媛県の地形と活断層
愛媛県は、石鎚山に代表される急峻な山地が連なっています。この山地の北縁には、地質構造上の大きな境界である中央構造線がほぼ東西に走っており、これを境に山地が平野(新居浜平野など)と接しています。このように地形的にも明瞭な中央構造線は、活動度が非常に高い活断層でもあります。
中央構造線断層帯は、右横ずれを主とする活断層で、上下方向のずれは、石鎚山脈北部では南上がり、高縄半島では北上がり、松山以西では南上がりとなり、山地の分布と調和的です。なお、愛媛県には、中央構造線断層帯を除いて、高い活動度を示す活断層は知られていません。
■過去から現在までの地震活動
愛媛県に被害を及ぼす地震は、主に以下のタイプの地震です。
・瀬戸内海の西部や豊後水道付近のやや深い場所で発生する地震
・南海トラフ沿いで発生する地震
・陸域の浅い場所で発生する地震
愛媛県とその周辺で発生した主な被害地震は、図1、表1のとおりです。
また、小さな地震まで含めた最近の地震活動は図2のとおりです。
図1 愛媛県とその周辺で発生した主な被害地震(466~2015年)
表
1
愛媛県に被害を及ぼした主な地震
瀬戸内海の西部や豊後水道付近で発生した明治時代より前の被害地震としては、歴史の資料によると1649年のM7.0の地震、1686年のM7.2の地震、1854年のM7.4の地震、1857年のM7.3の地震などがあり、愛媛県に被害が生じました。
これらの地震は、フィリピン海プレートの沈み込みに伴いやや深い場所で発生した地震です。このような地震では、浅い場所で発生する同じ規模の地震と比べて、被害が多少軽減される傾向にあります。明治以降では、1905年の芸予地震(M7 1/4)により、松山付近で被害が生じました。
最近では、1949年の安芸灘のやや深い場所で発生した地震(M6.2)や1968年の豊後水道のやや深い場所で発生した地震(M6.6)があります。
また、日向灘で発生した地震でも被害を受けたことがあります。例えば、「1968年日向灘地震(M7.5)」では愛媛県でも地震の揺れと津波による小被害が生じました。
さらに、宮崎県西部における深い場所で発生した地震(1909年、M7.6、深さは約150kmと推定)でも、県内で負傷者や家屋倒壊の被害が生じました。
愛媛県では、南海トラフ沿いで発生した巨大地震のなかで、四国沖から紀伊半島沖が震源域になった場合には、強い揺れや津波による被害を受けることがあります。1707年の宝永地震(M8.6)や1854年の安政南海地震(M8.4)で大きな被害があったほか、1946年の南海地震(M8.0)でも死者26名や家屋全壊などの被害が生じました。
1960年の「チリ地震津波」のように外国の地震や、1596年の別府湾の地震(M7.0±1/4)などのように周辺地域で発生した地震によっても被害を受けたことがあります。
図2 愛媛県とその周辺における小さな地震まで含めた最近の浅い場所で発生した地震活動(M2以上、1997年10月~2015年12月、深さ30km以浅)
※この項は、地震調査研究推進本部地震調査委員会編
「日本の地震活動‐被害地震から見た地域別の特徴‐<第2版>」
から引用しています。
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