諫早水害(昭和32年7月24日~25日)

○諫早水害誌より
 昭和32年7月25日、諫早地方に未曾有の大洪水が起こった。
一昼夜の降雨量1,000ミリにおよぶわが国では珍しい局地的集中豪雨が襲い、このため本明川をはじめ、市内のすべての川という川は大氾濫を起し、僅か一夜の間に川沿いの部落、中央の市街地は一大修羅場と化し、死者行方不明539名、負傷者1,912名、罹災者二万余名を出し、河川・橋梁・道路、農地・農業用施設・家屋、家財・商品・学校等の物的損害は90億円に上る大惨状を現出し、被災地帯の市民は身も心も打ちひしがれてしまった。

▽人的被害状況
   死 者    494人
   行方不明     45人
   重傷者     67人
   軽傷者  1,409人
    計  2,015人
▽住家の被害
  全壊・流出     727戸
   半 壊     575戸
   一部破損     919戸
   床上浸水   2,734戸
   床下浸水     675戸

概要

○長崎県気象災害誌より
 24日は、梅雨前線は九州南部にあって、本県は日本海にある冷たい型の高気圧の勢力下に置かれ、時ならぬ涼しさを覚えた。同日の夜、前線が北上して九州北部を走ったため、湿潤な気流が流入し、夜半ごろから雨が降りだした。黄海南部の梅雨前線上で発生した995mbの低気圧の東進とともに前線も活発化し、25日の9時ごろには佐世保、佐賀、大分を結ぶ線に停滞した。佐世保では11時ごろ1時間に85mmの降水量を観測した。
 その後前線はやや南下し、15時には諫早、熊本を結ぶ線に達して、翌朝までほとんど移動せず、大村市から諫早市、南高北部にかけて稀有の豪雨を降らした。西郷では、25日の日降水量は1109mmとなり、本邦における日降水量の最多記録を作った。この大雨のため、諫早湾周辺地区の諸河川ははんらんして、諫早市を中心に大水害が発生した。

地上天気図
地上天気図
7月24日
7月25日



   諫早水害写真集