1999年(平成11) 7月 諫早の大雨

概況

九州付近は太平洋高気圧の周辺部となり、弱い熱帯低気圧が日本海西部を北東に進んだ。 このため九州北部付近は大気の状態が非常に不安定であった。

【降雨の状況】
22 日夜、九州北部地方にあった雨雲は長崎県北部からゆっくり南下して、23 日明け方までに平戸・松浦・国見山・佐世保で1時間に30 ミリ以上の雨を降らせている。
一方、諫早付近では 23 日02 時頃から雨雲が発達し始め、05 時までの1時間で36 ミリの雨を降らせている。
その後長崎県北部から南下してきた雨雲は諫早付近の雨雲と合流し、23 日08 時から11 時頃まで諫早付近に停滞し大雨を降らせた。
諫早では10 時までの1時間に101 ミリの大雨が降り、観測統計開始以来の最大値を観測した。さらに11 時までの1時間に93 ミリの降水量を観測した。

平成11年7月23日09時,12時の天気図

被害

23日諌早市で中学生が国道脇の側溝に転落、中尾川に流され死亡した。交通障害:県営バス220本運休、JR83本運休、島原鉄道一時運転見合わせ、長崎自動車道通行止、長崎航空離島便全便欠航
その他:09時15分諌早市が住民に対して避難勧告(16時35分解除)。

被害

死者 1人
全壊家屋 1棟
床上浸水 47棟
床下浸水 106棟
山崖崩れ 31件

出典:長崎県地域防災計画(平成30年6月修正)

各地の日雨量(mm)

22日23日 24日 25日 26日 27日 28日
佐須奈9273 358 51 151 1 -
平戸3617 52 229 86 162 85
長崎30- 2 17 40 31 236
島原26- 25 29 120 13 137

諫早地域雨量観測所の毎時雨量(mm)

  時\日 7月23日
1 0
2 1
3 0
4 36
5 23
6 8
7 10
8 44
9 101
10 93
11 23
12 1
13 0
14 0
15 0
16 0
17 0
18 0
19 0
20 0
21 0
22 0
23 0
24 0
日計 342
1時間最大 101
同上起日時 23日09時

気象庁リンク:(参考資料)長崎県地域防災計画(平成30年6月修正)から抜粋


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