1. 季節ごとの天候の変化(平年の様子)
  2. 平年と大きく違う天候の例

冬季の雷

 雷は、発達した積乱雲の中で、あられ(直径数mm程度またはそれ以下の降水粒子)と氷晶(微小な氷の結晶)の衝突により起こると考えられています。
 このような積乱雲は、

  ①低気圧や前線の近傍
  ②夏季、晴れて温まった地表と上空に流れ込んだ寒気との間で大気の状態が不安定になった場合
  ③冬季、暖かい海面と上空に流れ込んだ寒気との間で大気の状態が不安定になった場合

などの環境下で、発生・発達します。


 項目③の雷雲は、例えば日本海で発生・発達し、季節風に乗って陸地に侵入しますが、熱や水蒸気の補給が断たれて上昇流が弱まり徐々に衰弱します。このため、冬季の雷は日本海の沿岸部で多く、海岸からの距離が大きくなるほど少なくなります。

 夏の積乱雲が高さ10000メートル以上の圏界面まで発達するのに対し、冬の積乱雲は高さとともに気温が大きく下がらない層(安定層)が上空にあるため、高さは3000メートルから高くても6000メートルと低く、雷が発生する高さも夏の積乱雲より低くなります。また、夏と比較し冬の落雷では、大地へ流れる電流が大きくなることが多く、落雷した地上の建造物に大きな被害を及ぼすことがあります。


月別の雷日数の平年値
北陸地方4官署及び岐阜・宇都宮の月別の雷日数
(1980~2010年を元に算出した平年値)

 岐阜・宇都宮の2官署では夏季にピークがありますが、北陸地方では夏季に加えて冬季により明瞭なピークがあることが分かります。

雷日数の平年値
全国の雷日数の1980~2010年を元に算出した平年値
   円の面積を年間総数に比例するように設定;
    その中で6~8月が占める割合を赤の扇型
    11~1月が占める割合を青の扇形で示す。

 大半の気象官署では、雷日数の多くは夏季が占めていますが、東北地方の日本海側から山陰地方にかけては、冬季の雷日数が夏季のそれと同等もしくは上回っていることが分かります。冬季の雷は、本州の日本海側に特有な季節現象です。

※ 新潟県の冬季の雷についてはこちら