帯広空港の気象特性
目次
1.概要
2.風
3.視程・RVR
4.雲
5.降水量・降雪量
6.雷
7.霧
8.気温・湿度・気圧
9.極値
1.概要
(1)地域特性
帯広空港は、帯広市の中心部から南に約20km、太平洋の海岸線から約30km内陸に入った標高149mの十勝平野の中央部に位置しています。空港周辺は畑作地帯が広がり、農家、サイロ、牧舎が点在し、また延々と続く防風林に囲まれています。西には南北にのびる日高山脈、北には大雪山系があり、東約10kmには標高200〜300mの糠内丘陵が南北にのびています。これらの山脈や丘陵が空港の気象に微妙な影響を与えています。
(2)気候特性
春は、天気が周期的に変化します。十勝特有の特殊な現象として、空気が乾燥する5月頃、日高山脈越えの北西〜北北西の強風により、播種間もない畑の乾燥した土が舞い上げられ視程障害となることがあります。
夏は、オホーツク海高気圧や太平洋高気圧の影響を受けて海霧が侵入することがあります。航空機の運航に障害となる霧雨、霧、もや等の視程障害及び低い層雲による特別観測実施日数は、1か月間の3分の2にも及びます。
秋は、天気が周期的に変化します。11月頃からは北成分の風向が多くなり、北西〜北北西の強風が吹くことがあります。
冬は、冬型の気圧配置になると「十勝晴れ」といわれる晴天が続き、風が弱い日は放射冷却によって朝方の冷え込みが厳しくなります。風向は主に北又は北西が卓越します。北海道内で比較すると降雪量は一般に少ないですが、発達した低気圧が北海道の南岸を通過すると大雪となることがあります。また冬から春先にかけては、日高山脈からの山岳波が、風下の帯広空港上空にクロスする西よりの強風として入ってきて、タービュランス(乱気流)が観測されることがあります。
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2. 風
「調査期間:2001年1月〜2005年12月、調査時間帯:毎時データ(24回/日)」
《RWY35の風向風速計のデータを使用、N=データ数、CALM(静穏)=0.4kt以下 》
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
2.1 風配図
(1)年間
年間の風向は北北西及び南南東がほとんどを占めています。
15kt以上の事例は330から340度で全体の約60%、25kt以上では同じく330から340度で全体の80%近くを占めています。また、15kt及び25kt以上では150度でも発現していますが頻度は全体の5%程度です。

(2)季節別
春・秋季では北北西と南南東がほぼ同じ頻度で発現しているのに対して、冬季は北北西、夏季は南南東の発現率が高くなっています。
15kt及び25kt以上の事例において、風向は全季節とも北北西でほとんどを占めています。しかし、夏・秋季では南南東でも発現しており、特に25kt以上においては夏季で全体の40%、秋季が全体の30%近くを占めています。

(3)まとめ
風向は年間を通して見ると滑走路方向(R35/17)に平行な成分がほとんどを占めています。
これは、西から南西方向に南北にのびて連なる日高山脈があり、北側には大雪山系、東側には丘陵がある影響と考えられます。
12〜2月の冬季は北北西風、逆に6〜8月の夏季は南南東風の発現が多いです。これは、冬季は冬型の気圧配置(西高東低)、夏季は太平洋高気圧に覆われることが多いためと言えます。
強風についてはほとんどが北北西風で発現していますが、南南東風でも頻度は少ないものの発現しています。前者の北北西風については低気圧後面の寒気移流場(上空の寒気移流が強い時は気圧傾度が急となります。)で発生しています。また、後者の南南東風については台風や発達した低気圧前面で強風となる場合があります。
2.2 時刻別平均風速
(1)年間
風速は夜間の時間帯にかけて3kt程度であるのに対し、日中の時間帯は14〜16時をピークに7kt程度と強まる傾向が見られます。

(2)季節別
春季の風速が他の季節より若干強い傾向が見られます。

※ 参考:「日最大10分間平均風速15kt及び25kt以上の月別平均出現日数」
月別の時刻別平均風速と同じように風速15kt及び25kt以上の事例を見ても、4月が他の月に比べ日数が多いです。

(3)まとめ
時刻別平均風速は、全事例を通して日中の時間帯に強まる傾向にあります。これは、日射による地表面の加熱が原因で生じる、空気の対流が大きく関わっていることが考えられます。主に晴天時の日中、暖められた地表面付近の空気が上昇し、上空の冷たい空気が下降します。これによって対流が生じて上下の空気が混合され、下層風は地上付近まで運ばれます。通常、上空に行くほど風速は強いことから、地上風は強化されます。その混合された空気の層を「対流混合層」(または単に「混合層」)と言います。これらのことから、日中の時間帯にかけて風速が強まる要因として、対流混合層の日変化が大きく関与していると考えられます。
月別の平均風速は、4月の風速が他の月より強い傾向にあります。時期的に見ても下層の寒気移流場が続きやすい状況の中で、雪解けが進むことにより地表面が加熱しやすくなって対流が活発になりやすいためと考えられます。
2.3 ガスト
(1)出現時の風配図
風向は280から330度で全体の70%近くを占めています。
平均風速15kt以上では320から330度で全体の70%近く、25kt以上では回数自体少ないですが、330から340度で全体の60%近くを占めています。また、平均風速25kt以上の事例では150度でも全体の20%近く発現しています。

(2)月別の出現合計回数
寒候期(11月〜4月)に回数が多く、特に4月は150回程度出現しています。また、平均風速15kt及び25kt以上の事例においても同じく4月に回数が多いです。なお、25kt以上の事例では6月から10月にかけて頻度は少ないですが出現しています。

(3)時刻別の出現合計回数
毎時及び平均風速15kt以上の事例で見てみると、正午をピークに日中の時間帯にかけて回数が多くなっています。

(4)まとめ
ガストを伴う場合の風向はほとんどが滑走路の方向とほぼ一致しています。しかし、事例数は少ないですが発達した低気圧が空港の北を通過した後に、滑走路に対して横風である西風系でガストを伴う場合もあるので注意する必要があります。
また、年間を通して見てみると寒候期(特に4月)に北風系のガストを伴いやすく、日中の時間帯にかけて発生する場合が多いです。これは、日高山脈北側の狩勝峠から吹き降りるおろし風の影響が大きいためと考えられます。また、対流の活発により風速が強まる時は、突風を伴うことが多いです。
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3. 視程・RVR
「調査期間:2001年1月〜2005年12月、調査時間帯:06時30分〜21時00分(日本時間)」
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
下のグラフは、悪視程時の月別・階級別の卓越視程(5000m未満)及びRVR(1600m未満)の平均出現日数(同日に複数回出現しても1日とする。)と積算時間です。
悪視程のほとんどは雨・雪、もや、霧によるものですが、卓越視程の平均出現日数で見てみると、7月〜8月にかけては5000m未満の出現が15日と月の半分程度あります。また、RVR(1600m未満)の平均出現日数では月別による差がほとんど見られません。
3.1 視程
月別・階級別(卓越視程)の平均出現日数

3.2 RVR
月別・階級別(RVR)の平均出現日数

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4. 雲(雲底)
「調査期間:2001年1月〜2005年12月、調査時間帯:06時30分〜21時00分(日本時間)」
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
雲底高度とは飛行場の地表から雲の底までの高さを言います。
下のグラフは、月別・階級別の最低雲層(雲底高度1500ft未満・雲量5/8以上)の平均出現日数(同日に複数回出現しても1日とします。)と積算時間です。
1000ft未満の平均出現日数で見てみると、7月〜8月にかけての20日前後をピークに春から秋にかけて出現の日数が多くなっています。
月別・階級別(低雲層)の平均出現日数

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5. 降水量・降雪量
「調査期間:2001年5月〜2006年4月」
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
下のグラフは、暖候期時(5月〜10月)の雨及び寒候期時(11月〜4月)の雪による平均月降水量、平均月降雪量、及び月別・階級別の平均日数を示したものです。
月降水量は9月の157mmをピークに7月〜10月にかけて100mmを超え、月降雪量は1月の86cmをピークに12月〜3月で50cmを超えています。
5.1 降水量
平均月降水量

5.2 降雪量
平均月降雪量

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6. 雷
「調査期間:2001年1月〜2005年12月、調査時間帯:06時30分〜21時00分(日本時間)」
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
下のグラフは、月別による平均雷発生日数(同日に複数回あっても1日とします。)と、個々の雷の月別・継続時間別の発生回数を示したものです。
平均の雷発生日数では年間約5.2日あり、5月〜12月にかけて発生していますが、特に6月・7月で全体の約5割近くを占めています。また継続時間で見ると、全発生回数(36)の約6割が30分未満ですが、5月〜8月では1時間以上継続する場合もあります。
月別平均雷発生日数

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7. 霧
「調査期間:2001年1月〜2005年12月、調査時間帯:06時30分〜21時00分(日本時間)」
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
下のグラフは、月別による平均霧発生日数(同日に複数回あっても1日とします。)と、霧の月別・時間帯別の発生回数(1回の霧でも長時間継続して複数の時間帯をまたがった場合には、該当の時間帯に数えます。)を示したものです。
平均の霧発生日数では年間約32.8日あり年間を通して発生し、時間帯別で見ると、ほとんどが朝晩の時間帯に発生しています。
月別平均霧発生日数

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8. 気温・湿度・気圧
(独自に統計したもので公式な値ではありません。)
8.1 月平均気温

8.2 月平均湿度

8.3 月平均気圧

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9. 極値
気象庁ホームページへのリンクです。2003年からの極値を見ることができます。
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