地震用語の解説

【地震とは】

長い年月にわたって加えられた力により、地球内部の岩石がひずみ、そのひずみが岩石の強度の限界を超えると、持ちこたえられずに破壊します。破壊は、大きな割れ目に沿って、短時間に両側の岩盤がずれる(断層の生成)という形で起こります。このときの衝撃は、大地を揺り動かす波動(地震波)となって四方に伝わります。普通、地震といえばこのような一連の出来事のうち、地震波による地面の揺れ(地震動)を指します。

【震源・震源域・震央】

地震発生の際に、地球内部の岩石の破壊が開始した地点を震源、破壊された領域全体を震源域といいます。小さい地震は震源域が小さく、地図上に示すと小さい点にすぎませんから、震源と震源域の区別は特に必要はありません。しかし、大きな地震は、震源域の広がりが数十kmから数百km程度(時にはそれ以上)になりますから、震源と震源域を区別する必要があります。また、震源の真上に向かって地表に投影した点を震央といいます。

【地震情報で用いる震央の緯度・経度・震央地名】

震央の緯度、経度は、0.1度単位で示します。これらは、緊急に決めたものであること、震源域は広がりをもつこと、その分解能(0.1度単位)を距離に直すと、ほぼ10km程度であることなどから、おおよその位置を示しています。従って、この緯度、経度から市町村名まで特定することは適当ではありません。震央地名は、基本的には行政的、地理的境界により区分されていますが、震央地名の決定は計算機処理により行っているため、入り組んだ細かい県境などは一致しない場合があります。

【震源の深さ】

気象庁で決定した震源の深さは、平均海水面(標高0m)からの深さを指します。また、地震発生時に気象庁から即時的にオンライン配信している地震情報については、1km単位で計算した結果を四捨五入して10km単位で発表しています。地震は、地下数kmから700kmもの深さまで、いろいろな深さで発生しますが、日本付近では、震源の深さが70kmよりも浅いところで多く発生しています。

【震度】

マグニチュードは、地震そのものの大小を表しますが、ある場所における地震の揺れの強弱の程度を表すのが震度です。大地震でも遠くへ離れれば揺れは弱くなり、小地震でも震央近くでは揺れが強くなることがあります。震度は震度計で観測(計測)します。
現在の気象庁震度階級は揺れの弱い方から、0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級となっています。

【計測震度計】

震度は、地震動の強さを簡便に表現できることから、地震防災上極めて重要な情報として広く活用されています。この震度観測には、より客観的な震度情報を得るために、人体感覚に相当する震度を観測できる震度計を使用しています。震度計は測定した加速度と周期及び継続時間に基づき、計測震度を算出します。地震発生時、地面が同じ加速度で揺れたとしても、揺れの周期により人体の感じ方は違ってきます。
気象庁では震度計の性能を統一し、観測値の信頼度を保証するために震度計の検定を行っています。

【マグニチュード:M】

地震の規模の大小を定量的に表したのがマグニチュードです。マグニチュードは、震源域から放出される地震波のエネルギーと密接な関係があります。一般には『M』という記号によって示されます。Mが1増えると、地震のエネルギーは約32倍に、2増えるとエネルギーは約1,000倍になります。
日本ではマグニチュードといえば、気象庁が定義したマグニチュード(気象庁マグニチュード)にほぼ統一されていますが、このほかにいろいろなマグニチュードがあります。

【震度とマグニチュードとの違い】

震度は地震による地面のゆれ(地震動)の強さを表すのに対し、マグニチュードは地震そのもののエネルギー量の指標として用いられています。
震度とマグニチュードとの関係は、よく電球の明るさ(ワット)と照度(ルクス)との関係にたとえられます。電球の明るさが変わらなくても、電球から遠くなれば暗くなります。
同様に、同じ地震でも、震源から遠くなると震度は小さくなります。

【直下型地震】

新聞や雑誌で「直下型地震」という語を目にされることがあると思いますが、実は、学術的に「直下型」というタイプの地震が存在するわけではありません。(そもそも学術用語に「直下型地震」という語はありません。)この用語は、マスコミで使われるようになって、一般に広まったものです。
このため、「直下型地震」の明確な定義はありませんが、マスコミでは、内陸で発生した震源が浅い地震を「直下型地震」と呼ぶことが多いようです。このような地震では、震源のごく近傍に居住地域があることから、地震の規模の割に被害が大きくなる可能性があります。このような点に着目して、「直下型地震」という用語が使われるようになったものと考えられます。

【津波とは】

海域の地震にともなって、海底の急激な上昇や沈降が起こり、それによって生じた海面の波動のことを言います。

【津波の高さ】

津波の高さとは、津波がなかった場合の潮位から津波によって海面が上昇した高さを言います。気象庁が津波予報で発表する「津波の高さ」は、海岸付近の津波の高さのことであり、津波が駆け上がった高さ(遡上高という)とは異なります(一般に遡上高は海岸における津波の高さの2~4倍程度になります)。
津波の高さは海岸付近の地形で大きく変化し、V字谷のような特殊な地形の場所では局地的に高くなることがあるので特に注意が必要です。海岸に設置された検潮所と呼ばれる施設で観測された「津波の高さ」は「津波観測に関する情報」として発表しています。

【地震予知】

一般的な地震の短期的な予知(「この地域は、数日中に(何時間以内に)M5程度の地震が起こる。」などといった、地震が発生する地域、規模、時間範囲を示したもの)は、残念ながら出来ません。
○月○日に大地震が起こるなど、年月日をはっきり示したものはデマ情報です。大地震の直後などは特にこのようなデマ情報が流れることが多いので、注意が必要です。

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