関東甲信地方の天候の特性

平年の天候の概説(季節毎の天候の変化) -関東甲信地方-

ここでは、関東甲信地方の天候が季節とともにどう変わり、それがどのような大気の流れによってもたらされているかについて解説します。
また、高温や遅霜など、年によって現れる、平年と大きく違う天候のうちのいくつかを、具体的な例をあげて解説します。




春の平年の大気の流れの模式図
2014年3月18日9時の天気図
 春(3~5月)は、低気圧と高気圧が交互に日本付近を西から東へ通過します。低気圧の通過に伴って気温は大きく変動し、天気は数日の周期で変わります。
 日本海で低気圧が急速に発達すると暖かく強い南風が吹くことがあり、その年で初めて吹くものは『春一番』と呼ばれます。
 一方で、低気圧の通過後には寒気が流入することがあり、風が弱く良く晴れた朝には放射冷却の影響で『遅霜』が降りることもあります。
⇒『春一番』の概要
⇒『遅霜』の具体例(2013年4月)

夏の平年の大気の流れの模式図
2013年7月8日9時の天気図
 夏(6~8月)は、7月中旬までは梅雨の時期で、梅雨前線が現れ曇りや雨の日が多くなり、大雨となることもあります。7月下旬には、梅雨が明け太平洋高気圧に覆われるようになり、気温が高く日照時間が多くなります。
 また、『高温の要因』には、都市化の影響も含まれています。
⇒『高温の要因』の概要
⇒『顕著な高温』の具体例(2007年8月)

秋の平年の大気の流れの模式図
2012年9月10日9時の天気図
 秋(9~11月)は、高気圧と低気圧が交互に通過し、天気は数日の周期で替わるようになります。9月から10月にかけては、秋雨前線や台風の影響で降水量が多くなるため、『秋の降水量』は年間で最も多くなります。
 また、台風や上空の寒気などにより活発化した秋雨前線などの影響により『突風や竜巻』などの被害を受けることもあります。
⇒『秋の降水量』の概要
⇒『突風や竜巻』の具体例(2013年9月)

冬の平年の大気の流れの模式図
2013年12月24日9時の天気図
 冬(12~2月)は、大陸でシベリア高気圧が勢力を強め、太平洋北部ではアリューシャン低気圧が発達して、西高東低の冬型の気圧配置となり、大陸からの寒気が流れ込みます。
 この季節には、長野県北部や群馬県北部などの山岳部や山間部では、日本海から流れ込む雪雲の影響を受け、雪の降る日が多くなりますが、乾いた風が吹き降りる平野部では晴れの日が多くなるといった『地形の特徴』がみられます。
 一方、冬型の気圧配置が崩れ関東甲信地方の南岸を低気圧が通過する際には、平野部では曇りや雨となりますが、寒気が強いときには雪となり、『大雪』となることもあります。
 
⇒『地形の特徴』の概要
⇒『大雪』の具体例(2014年2月)



平年の天候の概説(気温・降水量・日照時間)‐関東甲信地方‐


※地形データにはUSGSのGTOPO30を利用

関東甲信地方各地における1981年~2010年の30年間での平年値
年平均気温年間降水量年間日照時間
宇都宮13.81493.11911.3
熊谷15.01286.32042.1
甲府14.71135.22183.0
千葉15.71387.31903.7
東京15.41528.81876.7
長野11.9932.71939.6
前橋14.61248.52110.9
水戸13.61353.81921.7
横浜15.81688.61964.4
気温
 8月頃が最も高く、1月頃が最も低くなっています。
 一般的に、銚子や大島といった沿岸部や島より、長野や甲府といった内陸の方が気温の変化は大きくなります。
 埼玉県の熊谷などでは日最高気温が35度を超える猛暑日が、東京などでは夜間に気温が25度未満にならない、いわゆる熱帯夜と呼ばれる日が多くなっています。
 
降水量
 梅雨の影響を受けて6月頃と、秋雨・台風の影響を受けて9月頃に多くなりやすくなっています。
 主に夏には、大気の状態が不安定な時に地上面付近の温度が高くなると、局地的な大雨となる事もあります。
 主に冬には、冬型の気圧配置の影響で多くの地域で年間で最も降水量の少ない時期となりますが、一部の山岳部や山間部では雪が降り、多くなります。
 
日照時間
 関東甲信地方では、多くの地域で西高東低の冬型の気圧配置となる冬に最も長くなり、梅雨の影響を受けやすい6月頃や秋雨・台風の影響を受けやすい9月頃に短くなります。
 一部の山岳部や山間部では、降雪量の増える冬に最も短く、夏に長くなる傾向があります。



関東甲信地方各地における1981~2010年の30年間での月別平年値



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