| ■富山県に被害を及ぼす地震は、主に陸域の浅い地震である。 |
| ■富山県の地形をみると、富山湾に面して富山平野、その西側には砺波平野が広がり、県の東部から南部に |
| かけては飛騨山脈や飛騨高地がそびえ立ち、また能登半島側は丘陵地になっている。 |
| 砺波平野の西縁と東縁には、砺波平野断層帯が丘陵地と平野を境するように分布している。これらは北北東 |
| −南南西方向に延びる逆断層で、活動度はB級である。富山市の西方にも、活断層(呉羽山断層)が知られて |
| いる。岐阜県との県境付近には、牛首断層と跡津川断層が東北東−西南西方向に延び、これらは右横ずれ |
| 断層である。牛首断層の活動度はA〜B級、跡津川断層についてはA級である。 |
| 跡津川断層では、トレンチ調査の結果、最近約1万年間に4回の活動が確認され、これらのなかで最新の活 |
| 動は、1858年の飛越地震(M7.0〜7.1:詳細は後述)に相当すると推定されている。 |
| 活動度A級の活断層は、1,000年あたりの平均的なずれの量が1m以上10m未満 |
| 活動度B級の活断層は、1,000年あたりの平均的なずれの量が10cm以上1m未満 |
| 活動度C級の活断層は、1,000年あたりの平均的なずれの量が1cm以上10cm未満 |
| ■富山県の歴史の資料に現れる古い地震には、863年の地震(M不明)がある。この地震では富山県、新潟県 |
| に被害が生じ、山崩れや民家の倒壊などで多数の圧死者が出たという。津波被害があったどうかは不明であ |
| る。震源の位置が不明なため、陸域の浅い地震か日本海東縁部の地震かは分からない。
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| ■歴史の資料によって知られている主な陸域の浅い被害地震としては、1586年の天正地震(M7.8)と1858 |
| 年の飛越地震(M7.0〜7.1、飛騨地震とも呼ばれる)が知られている。1586年の天正地震では、現在の |
| 高岡市の南西にあった越中木船城で大きな被害があり、城主以下多数が圧死したとされている。1858年の |
| 飛越地震では、跡津川断層に沿う集落で特に被害が大きかった。それから離れるにしたがって、特に、南東側 |
| では急激に被害は小さくなる。 家屋倒潰率80%を超えた10の集落はすべて跡津川断層に沿うところにあり、 |
| この断層で地震が発生したものと考えられる。 |
| ■富山平野東部では、多数の家屋倒壊、富山城の石垣などの破損や
死者40〜50名の被害が生じた。また、 |
| 山崩れが多く発生し、中でも 大鳶山・小鳶山の崩れ(立山鳶崩れ)などは湯川や真川(常願寺川上流)をせき |
| 止め、その後の決壊で泥水・大木を押し流し、下流の村々は洪水になり、大きな被害が生じた。
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| ■このほか、県内では、1933年の能登半島の地震(M6.0)などのように隣接する県の陸域で発生する地震 |
| によっても被害を受ける場合がある。1964年の新潟地震(M7.5)や1983年の日本海中部地震(M7.7)
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| では、検潮所で津波が記録されているが、数十cm以下であり、特に被害はなかった。 |
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| 西暦 |
和暦(年) |
地域(名称) |
M |
主な被害 |
出典 |
| 863.7.10 |
貞観 5 |
越中・越後 |
不明 |
(山崩れ、住宅倒壊、湧き水あり圧
死多数) |
総覧 |
| 1586.1.18 |
天正13 |
畿内・東海・東山・北陸
諸道 |
7.8 |
高岡市南西部の木船城が崩壊し圧
死多数 |
総覧 |
| 1858.4.9 |
安政 5 |
飛騨・越中・加賀・越前
(飛越地震。飛騨地震とも呼ばれる) |
7.0〜7.1 |
常願寺川の上流が堰止められ、後
に決して死者140、家屋倒壊、同流
出1612。
大山町で山崩れにより死者36 |
総覧 |
| 1891.10.28 |
明治24 |
(濃尾地震) |
8.0 |
越中で家屋全壊2 |
総覧 |
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| 表1:富山県に被害を及ぼした主な地震 |
※主な被害は県内の被害。県内の被害が特定できない場合は( )内に全体の被害を記述。
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| ※このページは 「日本の地震活動」-被害地震から見た地域別の特徴-
地震調査研究推進本部地震調査委員 |
| 会より引用しています。 |