稚内空港の気象特性


地勢
気象特性(風)
気象特性(視程・雲高)
気象特性(気温)
気象特性(大気現象)
極値

地勢

 稚内空港は、宗谷湾の海岸線にあり、全体的に見れば周囲は広い平坦地に囲まれています。

 北側は宗谷海峡に面しており、およそ60キロ先にはサハリン(樺太)があります。

 北東側から南東側にかけては、およそ5キロ先に高さ100メートルから200メートルの丘陵地が広がっています。

 南側から南西側にかけては、大沼や低湿地帯の平坦な地形が10キロ以上続いています。

 西側から北西側にかけては、およそ12キロ先に高さ200メートルの野寒布(ノシャップ)の丘陵地が広がっています。

稚内空港周辺の地形図

気象特性(風)

・風向風速の分布
 稚内空港では、季節によってさまざまな風が吹きますが、年間を通じて風が強い傾向があり、秒速10メートルを超える風が吹くことも珍しくありません。

 春は、南西の風が吹くことが多くなっていますが、3月は冬型の気圧配置となり、北西の風が吹くこともあります。

 夏は、南西や東の風が吹くことが多くなります。オホーツク海高気圧の影響を受けることが多く、他の季節と比べて強風の出現率は低くなっています。

 秋は、前半は南風が吹くことが多いですが、後半になると西風が吹きやすくなります。西風は滑走路と平行に吹くので飛行機の離着陸には好条件になります。また、この時期は台風や低気圧の影響を受け、強い風が吹くこともあります。

 冬は、一年を通じて最も強い風が吹く季節であり、秒速10メートル以上の風の出現率が25%を占めています。冬型の気圧配置の影響を受けやすく、出現率の高い風向は西〜北の広い範囲で分布しています。
春(3-5月)の風向分布 夏(6-8月)の風向分布
春(3-5月)の風向分布
 
夏(6-8月)の風向分布
 
秋(9-11月)の風向分布 冬(12-2月)の風向分布
秋(9-11月)の風向分布
 
冬(12-2月)の風向分布
 
季節ごとの風速分布
季節ごとの風速分布
(統計期間:2002〜2011年 m/sは秒速○メートルを示す。)




気象特性(視程・雲高)

・視程障害
 稚内空港の視程障害の原因は、霧と降雪、地ふぶきによるものがほとんどです。
 特に、冬型の気圧配置になる日が多い11月後半から3月は、雪雲が流入しやすいため、視程障害が発生する日が多くなっています。
 夏季(6月から8月)の視程障害の頻度は冬期に比べると少ないですが、オホーツク海高気圧の影響で冷たい北風が吹くと、海霧が流入することがあります。
月別の視程障害発生の平均日数
月別の視程障害発生の平均日数
(統計期間:2002〜2011年)


・シーリング(最低雲高)
 稚内空港の低シーリング(※1参照)は主に夏と冬に発生しますが、それぞれ異なる成因で発生します。
 夏の低シーリングは主にオホーツク海高気圧の影響によるもので、オホーツク海上で発生した低い雲が風によって稚内空港周辺に運ばれてきます。
 それに対して、冬の低シーリングは主に降雪によるもので、日本海側から雪雲が流入することによって発生することが多いです。

※1:低シーリングとは
全天の5/8以上を低い雲で覆われている状態をいい、飛行機の運航に影響を与えます。
月別の低シーリングの平均日数
月別の低シーリングの平均日数
(統計期間:2002〜2011年)




気象特性(気温)

・概要
 稚内空港は年間を通して気温の低い日が続きます。
 夏季は、曇天の日が多く日照が少ないため気温はあまり上がりません。最も気温が高くなる8月でも平均気温は20℃に届かず、朝晩は肌寒い日もあります。
 冬季は、寒さが厳しい日が続き、ほぼ毎日のように気温が氷点下になります。1月や2月には最低気温がマイナス20℃以下になることも珍しくありません。
月別の最高・平均・最低気温の平均値
月別の最高・平均・最低気温の平均値
(統計期間:1987〜2011年)

・日本の中の稚内空港
 稚内空港では年間を通しての平均気温が6.1℃となっており、日本国内の他の地域と比較するとかなり寒冷な気候であるといえます。同じ北海道でも札幌市の平均気温(8.6℃)に比べても2℃以上低くなっています。
(東京の平均気温:16.0℃ 那覇の平均気温:22.7℃)

 稚内空港の真夏の気温は、東京では5月〜6月並み、那覇では3月並みの気温に相当し、夏は比較的過ごしやすいです。
 逆に真冬の東京の気温は、稚内空港では11月や4月の気温に相当し、冬の寒さはとても厳しいです。
稚内空港と各地の平均気温
稚内空港と各地の平均気温
(統計期間は稚内空港:1987〜2011年 その他:1981〜2010年)

・真夏日、夏日、冬日、真冬日
 寒冷な気候の稚内空港では、最高気温が25℃以上になる夏日は年間平均で約14日と少なく、30℃以上になる真夏日は1年に1日程度しかありません。
 最低気温が0℃未満になる冬日は年間平均で約163日と多く、12月〜3月はほとんど毎日、まれに6月でも最低気温が0℃未満になる日があります。
 また、最高気温が0℃未満の真冬日も年間平均で約78日となっており、そのほとんどが12月〜3月に集中しています。特に、1月や2月は気温が0℃を超えない日が何日も続くこともあります。
月別の真冬日・冬日・夏日・真夏日の平均日数
月別の真冬日・冬日・夏日・真夏日の平均日数
(統計期間:1987〜2011年)


気象特性(大気現象)

・雷
 稚内空港における雷の発生日数は年間でおよそ4日となっています。月別に分けると、8月から11月にかけて発生頻度が高くなっています。
 秋季は台風や低気圧、またそれに伴った前線の通過が多く、大気の状態が不安定になりやすいため、雷の発生頻度が増えています。
月別の平均雷発生日数
月別の平均雷発生日数
(統計期間:1987〜2011年 観測時間:※2参照)
・霧
 稚内空港における霧の発生日数は年間でおよそ2.4日となっています。月別に分けると、夏季(6月〜8月)の発生頻度が高くなっています。
 稚内空港で発生する主な霧の種類としては、放射冷却現象によって発生する放射霧と、海上から流入してくる移流霧の二種類があります。5月〜8月は、オホーツク海高気圧の影響を受けて移流霧が発生しやすくなるため、発生頻度が高くなります。放射霧は、年間を通して発生しますが朝や夜に観測されることが多いです。
月別の平均霧発生日数
月別の平均霧発生日数
(統計期間:1987〜2011年 観測時間:※2参照)

・雪
 稚内空港で降雪が観測された日数は年間平均でおよそ117日となっています。
 12月から2月にかけては月間で20日以上と高い頻度で降雪が観測されていますが、気温が比較的高くなる10月や5月に降雪が観測されることもまれにあります。
月別の平均降雪日数
月別の平均降雪日数
(統計期間:1987〜2011年 観測時間:※2参照)
※2:大気現象の観測時間について
08:30〜17:00 (1987年1月〜2000年6月)
08:00〜20:00 (2000年7月〜2005年3月)
08:00〜18:30 (2005年4月〜)


極値

観測項目観測値起日(月)
最大風速西南西 48kt
(秒速約25メートル)
2005年11月22日
最大瞬間風速西 64kt
(秒速約33メートル)
2005年11月22日
最高気温32.5℃2000年08月01日
最低気温−25.6℃1990年01月28日
日降水量101.0mm※32003年08月08日
月降水量233.5mm※31996年10月
稚内空港での極値一覧表
(独自に集計した値ですので、公式なデータではありません)


※3:降水量の観測について
稚内空港では雨量計が冬期間の観測に適していないため、雨量の観測は夏季(5月〜10月)しか行っていません。




トップページへ