宗谷の四季

宗谷地方の春・夏・秋・冬の気候の特徴をご紹介します。



宗谷の春

 風雪をもたらしたシベリア高気圧が次第に勢力を弱め、オホーツク海の流氷も沖へ去り、暖かい南よりの風が吹き始めると、 長い冬も終わりを告げ春の訪れとなります。

 根雪(気象台では長期積雪と呼んでいます)は4月の上旬から中旬にかけ無くなり、下旬になると最高気温が10度を超えるようになります。

 しかし、ゴールデンウイーク頃までは、雪も降るため、コート・薄手のセーター(厚手のセーター1枚は予備に持参)などの防寒対策や、 雪解けの水で足元が汚れやすいので、靴を選ぶ際には注意が必要です。

春の利尻山の写真

春の利尻山


 移動性高気圧が頻繁に進んできて、4月下旬から5月上旬にはウグイスが鳴き始め、タンポポなどの花が咲き始めます。

 白鳥などの渡り鳥はシベリアへ帰っていきます。

 この頃、北上中の桜前線は、1日約20キロメートルの速さで稚内まで進んできます。

 本州で咲く”ソメイヨシノ”は北海道では育ちにくいので、稚内では”えぞやまざくら”で開花の観測を行っています。

 稚内の桜の開花日は、平年で5月14日となっています。

天北緑地の桜の写真

天北緑地の桜

寒候期現象の終日の平年値

雪(自動観測)5月2日
積雪(日最深積雪1cm以上から算出)4月21日
長期積雪(日最深積雪1cm以上から算出)4月4日

生物季節の平年値

桜(開花)5月14日
桜(満開)5月17日
タンポポ(開花)5月9日
ウグイス(初鳴)4月29日
やまつつじ(開花)6月4日
あじさい真花(開花)8月15日


宗谷の夏

 宗谷地方の夏は短く、冷涼な天候をもたらすオホーツク海高気圧が張り出し、曇りがちで雨や霧雨といった、ぐずついた天気が多くなります。

 風の強い稚内も平均するとこの時期が一番弱くなります。

 サロベツ原野、利尻・礼文では、高山植物が咲き競い、本格的な観光シーズンとなります。

 稚内では30度を超えることはほとんどなく梅雨のない涼しい夏が過ぎていきますが、内陸部では、最高気温が30度以上の真夏日となる地域もあります。

 日中は気温が上がるため、半袖で過ごす事が出来ますが、朝夕は涼しいので、長袖の服やかるく羽織れるカーディガンなどがあると便利です。

初夏の利尻山の写真

初夏の利尻山

 稚内の夏を気温で見てみると、最高気温が25度以上の夏日は、1年間に多い年では14日間くらいあった年もありましたが、全く無かった年もあります。

 最近では、全国的に猛暑となった2000年に、夏日が21日と多くなり、30度を超えた真夏日も1日ありました。

 この年を除けば、ここ10年くらい、真夏日を記録した年がありません。

 ちなみに、1981年~2010年の30年間の平年値では、夏日が8.0日で、真夏日が0.1日となっています。

 宗谷地方南部の枝幸町では、稚内よりも暖かい日が多い傾向です。

牧草ロールと夏の空の写真

牧草ロールと夏の空

 夏といえば海水浴のシーズン(※海水浴に適した海水温は23~25度と言われています)ですが、8月の稚内の海水温は20度前後とやや低く、 海水浴に適温とは言えないようです。

 夏から秋にかけては、雨の降る量が多くなる季節で、大雨となることもあります。



宗谷の秋

 北海道では、お盆を過ぎると夏が終わったと感じる人が多くいるように、8月の下旬から日平均気温が毎日0.1度から0.2度ずつ下がって、 木の葉が色づき始め、次第に強風の日が多くなってきます。

 9月までは日中は暖かく長袖だけで過ごす事が出来ますが、朝晩の冷え込みは厳しいので、薄手のセーターやコートなどがあると良いでしょう。

稚内公園のシマリスの写真

稚内公園のシマリス

 稚内の9月の日照時間は、1981年~2010年までの過去30年間の平年値では、5月についで2番目に多く、秋晴れの日が続き、平均気温も 17度前後のため、スポーツなどで快い汗を流すには最適の季節です。

 ただし、それと同時に雷や雨も1年のうちで最も多くなる頃でもあります。

 1年間で発生する雷のうち、約6割が9月から10月にかけてに集中します。

 また、雨の降る日も11月にかけて最も多くなります。

日照時間の平年値(1981年~2010年 稚内)

合計(時間)不照(日数)日照率(日数)
1月45.68.44.5
2月80.34.38.5
3月138.64.514.2
4月171.84.315.9
5月185.65.215.2
6月166.36.213.0
7月146.87.111.5
8月148.56.012.6
9月177.13.417.6
10月135.93.415.2
11月57.66.65.9
12月30.110.22.5

 10月上旬になると利尻山山頂で初冠雪が観測されます。

 下旬には平地で初雪がちらつき、急速に冬が近づいてきます。

 水たまりに氷が張る結氷(けっぴょう)や霜も、11月上旬頃に観測され、下旬になると、積もった雪がとけずに根雪(長期積雪)になります。

寒候期現象の初日の平年値

初冠雪(利尻山)10月3日
雪(自動観測)10月18日
11月7日
結氷11月4日
積雪(日最深積雪1cm以上から算出)11月13日
長期積雪(日最深積雪1cm以上から算出)12月1日


宗谷の冬

 冬期間は、北から北西の季節風が強くなり、寒波が押し寄せ吹雪に見舞われる日が多くなります。

 1年を通して雪の降る量は1月が最も多く、毎日のように雪が降って、晴天の日はほとんど無くなり、 日照時間は1日で1~2時間程度で太陽が顔を見せないことが多くなります。

 また、季節風も強くなるため、2月にかけて吹雪の日が多くなります。

 外出の際は、厚手のコート、ダウンジャケット、手袋、帽子などでしっかりと防寒対策をし、 靴は雪の入らない長めのものや滑り止めが付いたものが良いでしょう。

ノシャップ岬の夕暮れの写真

ノシャップ岬の夕暮れ

 稚内は海が近いので旭川などの内陸部のように最低気温がマイナス20度以下になることはありませんが、 12月から3月にかけては「冬日」(最低気温が0度未満の日)が続き、1月、2月は1日の最高気温が0度未満となる「真冬日」が多くなります。

 1月の初め頃には港内が凍り始めます。


 2月上旬頃、流氷がゴマフアザラシやクリオネとともにやってきます。

 流氷の観測は気象台の屋上から双眼鏡を使って行います。

 また、2月は積雪が最も深くなる頃で、冷え込みも厳しく、最低気温の平均がマイナス7.1度と一番低くなる月です。

 3月になると真冬日は少なくなり、太陽が顔を出す時間が多くなってきます。また、雪の降る量も少なくなります。

冬の宗谷岬の写真

冬の宗谷岬