【秋】

 

冬  シベリア大陸では高気庄が発達して、日本付近は西高東低の気圧配置となり、大陸から冷たい北西の季節風が吹きだします。
 県内では、北ないし北西の季節風が卓越し、連日乾燥した晴天がつづき、特に東部沿岸地方では風が強くなります。
 気温は沿岸地方から内陸に向かって低くなり、西部山間部では0℃前後となって冷え込みます。
 雪は山間部で月に4~5回、内陸沿岸地方で月に1~2回観測されます。また、この季節は極端に雨量が少なく空気が乾燥しており、これに加えて季節風が吹き続くという、大火になり易い悪条件を備えています。

◎気圧

 地球を取り巻く大気(空気)の鉛直方向の単位面積当りの総重量をいいます。平地においては1平方センチメートル当り約1Kg程度です。1気圧は水銀柱で76センチメートルの高さに相当し、これを圧力の単位で表すと1013.25hPa(ヘクトパスカル)となります。
 したがって、高度が上昇すれば気圧は減少し、地上付近では100メートル上昇する毎におよそ10hPa減少します。
 ちなみに、高度1000mではおよそ900hPa、3000mではおよそ700hPaですが、厳密には気温と湿度によって変化します。
 この原理を応用した測器が航空機などに登載されている気圧高度です。  横浜で観測された最低(海面)気圧は、1917(大正6)年10月1日の953.8hPaです。これは沼津付近に上陸して神奈川県北西部を通過した台風によるものですが、以下にその様子を示す当時の記録(気象要覧)を掲載します。

「コノ颱風ハ其勢力甚ダ大ナルモノニシテ近畿ヨリ北海道方面ニ亘リテ劇甚ナル災害ヲ醸シ殊二関東方面ニテハ近年稀ナル高潮ノタメニ潮水ノ侵入ヲ見タリ。  死傷者三千、全壊半壊及流失家屋六萬ヲ算シ、鉄道線路橋梁等ハ破壊セラレ船舶ノ流失・沈没ハ千ヲ數へ其被害枚擧ニ暇アラズ。實ニ悲惨ノ光景ヲ呈セリ」

◎放射冷却

 全ての物体は熱を放出しています。地表面や大気中に含まれる水蒸気や二酸化炭素などが熱を放出(赤外放射)し、地表面とそれに接する気層が冷える現象が放射冷却です。
 冬季のよく晴れ上がった風の弱い日は、これによって地面付近ほど気温が低い状態である「接地逆転層」が生成されやすくなります。真冬の夜間、特に関東平野の内陸部では、この接地逆転層がよく発達します。
 事実、筑波学園都市における月平均気温(1月)は、地上から数百メートルまでの間、高度とともに上昇しています。記録的な最低気温はこのような気象状態のときに観測されることが多いです。
 横浜における最低気温の極値は1927(昭和2)年1月24日に観測された-8.2℃ですが、この時の天候も快晴で風は静穏状態でした。
 当時の記録によれば、「19日頃ヨリ月末ニ亘リテハ、裏日本一帯殆ド連日降雪シ、23、24日ノ交ニハ北陸、信越方面ニ著シキ吹雪アリ、関山付近積雪丈余ニ及ビ、北陸線ノ大雪崩ハ列車ヲ埋メ、鉄道被筈頗ル多シ」(気象要覧)とあります。大寒波襲来中の出来事でした。


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