神奈川県の主な地震・津波災害

 神奈川県で発生した、主な地震・津波災害の概要を掲載しています。

地震・津波災害事例の掲載基準

 神奈川県内で震度5弱以上が観測された事例、あるいは、神奈川県内で津波等が観測された事例を掲載しています。

神奈川県の地震・津波災害事例

2000年以降に発生した地震・津波災害事例

件名現象の期間概要
千葉県北西部の地震2021-10-07~2021-10-07  令和3年(2021年)10月7日22時41分に千葉県北西部の深さ75kmでM5.9(最大震度5強)の地震が発生し、神奈川県で震度5弱~2を観測した。

 この地震は、発震機構が東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界で発生した。

 この地震により、重傷者6人、軽傷者43人などの被害が生じた(2021年11月26日17時00分現在、総務省消防庁による)。

 この地震の発生以降10月31日までに、震源付近では最大震度1以上を観測した地震が8回(震度5強:1回、震度2:3回、震度1:4回)発生している。

【県内で観測した震度】最大震度5弱

【県内の災害の概要】軽傷16名(2021年11月26日17時00分現在、総務省消防庁による)

※資料入手先 地震・火山月報(防災編)

チリ中部沿岸の地震による津波2015-09-17~2015-09-18  平成27年(2015年)9月17日7時54分にチリ中部沿岸の深さ21kmでMw8.3の地震が発生した。この地震により、東京湾内湾、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 気象庁は、この地震により、18日03時00分に北海道から沖縄県にかけての太平洋沿岸等に津波注意報を発表した。

 この地震により、日本を含む太平洋沿岸の多くの国で津波を観測した。日本では、岩手県久慈港(国土交通省港湾局)で78cmの津波を観測するなど、北海道から沖縄県かけての太平洋沿岸等で津波を観測した。

 この地震の発震機構(気象庁によるCMT解)は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、プレート境界で発生した。

【県内で観測した津波】横浜で7cm、三浦市油壺で14㎝

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先 地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

小笠原諸島西方沖の地震2015-05-30~2015-05-30  平成27年(2015年)5月30日20時23分に小笠原諸島西方沖の深さ682kmでM8.1(最大震度5強)が発生し、神奈川県で震度5強~2を観測した。

 この地震は、太平洋プレート内部で発生した。発震機構(CMT解)は、東西方向に張力軸を持つ型である。

 この地震により、東京都で地震関連負傷者8件、埼玉県で負傷者3人、神奈川県で負傷者2人等の被害を生じた(総務省消防庁による)。

 最大規模の余震は、6月3日6時4分のM5.6の地震(最大震度1)である。

【県内で観測した震度】最大震度5強

【県内の災害の概要】軽傷2名(内閣府による)

※資料入手先 地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)、内閣府災害情報

フィリピン諸島の地震による津波2012-08-31~2012-08-31  平成24年(2012年)8月31日21時47分に、フィリピン諸島の深さ35kmでMw7.6の地震が発生した。この地震により、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 気象庁は、この地震により、同日22時07分に岩手県から鹿児島県にかけての太平洋沿岸、沖縄県、伊豆・小笠原諸島の沿岸に対して津波注意報を発表した。

 この地震に伴い日本では、宮城県から九州地方にかけての太平洋沿岸、沖縄県、伊豆・小笠原諸島で津波を観測した。

 今回の地震はフィリピン海プレート内で発生した。この地震の発震機構(気象庁によるCMT解)は、東西方向に圧力軸を持つ逆断層型である。

【県内で観測した津波】三浦市油壺で14cm

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先 地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

山梨県東部・富士五湖の地震2012-01-28~2012-01-28  平成24年(2012年)1月28日07時43分に山梨県東部・富士五湖の深さ18kmでM5.4の地震(最大震度5弱)が発生した。

 この地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。

 この地震が発生する4分前の07時39分にも深さ18kmでM4.9の地震(最大震度4)が発生していた。 また、翌29日16時46分には、その約5km北の深さ21kmでM4.7の地震(最大震度4)が発生した。この地震の発震機構は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型であった。

【県内で観測した震度】最大震度4

【県内の災害の概要】軽傷1名

※資料入手先 地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)、神奈川県

静岡県東部の地震2011-03-15~2011-03-15  平成23年(2011年)3月15日22時31分に静岡県東部でM6.4の地震が発生し、神奈川県で震度5弱~2を観測した。

 静岡県富士宮市で震度6強を観測したほか、中部地方を中心に、東北地方から中国地方にかけて震度5強~1を観測した。

 この地震により負傷者2人、軽傷者48人、住家の一部破損521棟の被害を生じた(静岡県ホームページ:3月15日静岡県東部の地震に関する被害情報〔第5報〕による)。

 気象庁はこの地震に対して、最初の地震波の検知から3.5秒後に緊急地震速報(警報)を発表した。

 この地震の発震機構は南北方向に圧力軸を持つ型であった。

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

茨城県沖の地震2011-03-11~2011-03-11  平成23年(2011年)3月11日15時15分に茨城県沖でM7.6の地震が発生し、神奈川県で震度5弱~2を観測した。東北地方太平洋沖地震の最大余震。
東北地方太平洋沖地震2011-03-11~2011-03-11  平成23年(2011年)3月11日14時46分、三陸沖でマグニチュード(M)9.0の地震が発生した。神奈川県で震度5強~3を観測したほか、1m以上の津波を観測した。

 宮城県栗原市で震度7、宮城県、福島県、茨城県、栃木県の4県34市町で震度6強を観測したほか、東日本を中心に北海道から九州地方にかけての広い範囲で震度6弱~1を観測した。

 また、この地震に伴い、福島県相馬で高さ9.3m以上、岩手県宮古で高さ8.5m以上の非常に高い津波を観測したほか、東北地方から関東地方北部の太平洋側を中心に、北海道から沖縄にかけての広い範囲で津波を観測した。

 気象庁はこの地震を「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」(英語名:The 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake)と命名し、政府はこの地震による震災の名称を「東日本大震災」とした。「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」 (M9.0)は、国内観測史上最大規模の地震となる。

 この地震の発震機構は、西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。

 地震活動は本震-余震型で推移しており、余震は徐々に減ってきているが、引き続き多い状態にある。 余震域は岩手県から千葉県北東部にかけての沿岸及びその沖合の広い範囲にわたる広い範囲で発生している。2019年までの最大余震は、3月11日15時15分に茨城県沖で発生したM7.6の地震である。

【県内への情報発表概要】相模湾・三浦半島に津波警報(大津波)、東京湾内湾に津波警報(津波)

【県内で観測した津波】横須賀136cm、横浜155cm、小田原94cm

【県内で観測した震度】震度5強~震度3

【県内の災害の概要】死者6名、負傷者137名、住家被害500棟、道路等損壊161件、山崖崩れ2件等(内閣府による)

※資料入手先:【気象庁技術報告】平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震調査報告、内閣府災害情報

チリ中部沿岸の地震による津波2010-02-27~2010-02-28  平成22年(2010年)2月27日、チリ中部沿岸でM8.8の地震が発生し、翌28日以降太平洋沿岸に津波が到達した。この地震により、相模湾・三浦半島、東京湾内湾に津波警報が発表された。

 この地震の発震機構(気象庁CMT解)は、東西方向に圧力軸を持つ逆断層型であり、プレートの境界で発生した地震であった。

 地震活動は、本震-余震型で推移し、余震は本震を中心とした南北約600kmの範囲で発生している。

 この地震により津波が発生し、震源に近いチリの検潮所で2mを超える津波を観測するなど、日本を含む太平洋沿岸諸国で津波を観測した。 この津波は、2月28日14時頃(地震発生から約22時間後)に日本の太平洋の沿岸に到達し、高いところでは1mを超える津波を観測した。 この津波は、第一波到達から数時間後に「最大の高さ」を観測している。また、1m近い津波が2月28日午後から3月1日早朝にかけて繰り返し押し寄せた。

 気象庁はこの地震に対して津波警報等を発表した。

 今回の地震の震央の南では、過去100年で最大規模の地震であるチリ地震(Mw9.5)が1960年に発生している。

【県内への情報発表概要】相模湾・三浦半島に津波警報(2m)、東京湾内湾に津波警報(1m)

【県内で観測した津波】横須賀0.2m、横浜0.4m、三浦市油壺0.4m

【県内の災害の概要】 道路一時通行止め、鉄道一部運転中止、水産関係被害(内閣府による)

【避難状況】横須賀市2,500世帯6100人に避難勧告

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)、内閣府災害情報

サモア諸島の地震による津波2009-09-30~2009-09-30  平成21年(2009年)9月30日02時48分、南太平洋のサモア諸島でMw7.9の地震が発生した。この地震により、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 気象庁は、この地震に対して北海道太平洋沿岸、東北地方太平洋沿岸、関東地方沿岸(東京湾内湾を除く)、伊豆・小笠原諸島、東海地方沿岸(伊勢・三河湾を除く)、近畿四国太平洋沿岸、宮崎県、鹿児島県東部、薩南諸島、沖縄地方に「津波注意報」を発表した。

 この地震の発震機構(気象庁によるCMT解)は北東-南西方向に張力軸を持つ正断層型であり、太平洋プレートの内部で発生した地震であると考えられる。

【県内で観測した津波】三浦市油壺で9cm

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

駿河湾の地震2009-08-11~2009-08-11  平成21年(2009年)8月11日05時07分、駿河湾の深さ23kmでM6.5の地震が発生し、神奈川県で震度4~2を観測した。

 静岡県伊豆市、焼津市、牧之原市、御前崎市で震度6弱を観測したほか、東海地方を中心に東北地方から中国・四国地方にかけて震度5強~1を観測した。

 本震の発震機構は、北北東-南南西方向に圧力軸を持つ横ずれ成分を持つ逆断層型で、フィリピン海プレート内で発生した地震である。

 地震活動は本震-余震型で推移しており、余震は西北西から東南東に延びる長さ約25km、幅約15kmの領域で発生している。

【県内で観測した震度】震度4~2

【県内の災害の概要】 軽傷4名、住家一部破損1棟、断水2053戸等(内閣府による)

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)、内閣府災害情報

インドネシア、パプアの地震による津波2009-01-04~2009-01-04  平成21年(2009年)1月4日04時43分に、ニューギニア付近(インドネシア)でMw7.6の地震が発生した。また、同日07時33分(日本時間)にほぼ同じ場所でMw7.4の地震が発生した。この地震により、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 日本では、関東から九州にかけての太平洋沿岸、沖縄県、伊豆・小笠原諸島などで津波を観測し、最大は和歌山県の串本市袋港で観測した43cmであった。

 気象庁は、この地震に対して以下の内容の津波注意報及び津波予報を発表した。

【県内で観測した津波】三浦市油壺で25cm

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

神奈川県西部の地震2007-10-01~2007-10-01  平成19年(2007年)10月1日02時21分に神奈川県西部の深さ14kmでM4.9(最大震度5強)の地震が発生した。

 この地震により、負傷者2名、住家一部破損5棟の被害を生じた(総務省消防庁による)。

 発震機構は、北北西-南南東方向に圧力軸を持つ型であり、フィリピン海プレートの沈み込みに伴う地震である。

 余震は直後数時間活発であったが、2日程度でほぼ収まっている。

 この地震の震源付近では、2007年7月24日にM4.4(最大震度3)の地震が発生するなど、M4以上の地震が時々発生している。

【県内で観測した値】最大震度5強(箱根町)

【県内の災害の概要】 軽傷2名、住家一部破損5棟、断水214戸(内閣府による)

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、内閣府災害情報

ペルー沿岸の地震による津波2007-08-16~2007-08-17  平成19年(2007年)8月16日08時40分に、ペルー沿岸で Mw8.0 の地震が発生し、太平洋の広い範囲で津波が観測された。この地震により、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 この地震に対して、気象庁は北海道から沖縄にかけての太平洋沿岸(ただし、東京湾、伊勢・三河湾、淡路島南部を除く)及び伊豆、小笠原諸島に津波注意報を発表した。

 日本では17日明け方頃より、北海道から沖縄の太平洋沿岸と伊豆・小笠原諸島で0.1~0.2mの津波を観測した。

【県内で津波観測値なし】

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

千島列島東方の地震による津波2007-01-13~2007-01-13  平成19年(2007年)1月13日13時23分頃、千島列島東方でM8.2の地震が発生した。この地震により、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 この地震について、気象庁は北海道太平洋沿岸東部とオホーツク海沿岸に津波警報を、北海道日本海沿岸北部と北海道太平洋沿岸中部から和歌山県にかけての太平洋沿岸及び伊豆諸島、小笠原諸島に津波注意報を発表した。

 今回の地震により津波が発生し、国内では北海道日本海沿岸北部、オホーツク海沿岸から太平洋沿岸及び伊豆・小笠原諸島で数十cm程度の津波を観測した。

 今回の地震の発震機構(ハーバード大学によるCMT解)は北北西-南南東方向に張力軸を持つ正断層型で、太平洋プレート内部で発生した地震と考えられる。

【県内で津波観測値なし】

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

千島列島東方の地震による津波2006-11-15~2006-11-15  平成18年(2006年)11月15日20時14分頃、千島列島東方(シムシル島東方沖)でM7.8の地震が発生した。この地震により、相模湾・三浦半島に津波注意報が発表された。

 気象庁は同日20時29分に、北海道太平洋沿岸東部とオホーツク海沿岸に津波警報、北海道日本海沿岸北部と北海道太平洋沿岸中部から静岡県にかけてと伊豆諸島に津波注意報を発表し、同日22時43分には小笠原諸島にも津波注意報を発表した。

 今回の地震により津波が発生し、国内では三宅島坪田で84cmなど、オホーツク海沿岸から太平洋沿岸及び伊豆・小笠原諸島の広い範囲で津波が観測された。

 今回の地震の発震機構(ハーバード大学によるCMT解)はほぼ北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、プレート境界で発生した地震と考えられる。

【県内で津波観測値なし】

【県内で被害の記録なし】

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、地震・火山月報(カタログ編)

千葉県北西部の地震2005-07-23~2005-07-23  平成17年(2005年)7月23日16時34分、千葉県北西部の深さ73kmでM6.0の地震が発生した。

 東京都足立区で震度5強を観測したほか、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県を中心に東北地方から近畿地方の一部にかけて震度5弱から1を観測した。

 この地震により東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県で負傷者39名、火災4件などの被害を生じた(7月26日16時00分現在 総務省消防庁による)。

 この地震は、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界付近で発生した地震と推測される。余震活動はM6.0の地震を本震とする本震―余震型で推移している。 8月7日01時05分にM4.7の最大余震(最大震度4)が発生した。

【県内で観測した震度】最大震度5弱(横浜市、川崎市)

【県内の災害の概要】 軽傷9名、住家一部破損5棟、建物火災1棟、エレベータ閉じ込め(県外含め78件)、がけ崩れ1、鉄道一時運転中止(内閣府による)。

※資料入手先:地震・火山月報(防災編)、内閣府災害情報

1999年以前に発生した地震・津波災害事例

件名現象の期間概要
伊豆大島近海の地震1978-01-14~1978-01-14  1978年1月14日伊豆大島近海でM7.0の地震が発生した。県内震度5を観測した。
チリ地震津波1960-05-23~1960-05-24  昭和35年(1960年)5月23日4時11分頃(日本時間)に発生したチリ地震(Mw=9.5)により、24日早朝に北海道から沖縄までの太平洋沿岸各地に津波が到達し、被害を与えた。

 体感する地震がなく、気象庁の対応も遅れた。

 南米プレートの下にナスカプレートが沈み込むチリ海溝で、Mw=9.5の観測史上最大の地震が発生、津波は15時間後にハワイ、23時間後に日本に到達した。波高は、関東・東海・近畿・四国・九州で1m位だが場所により2m程度であった。4時59分の予報(仙台管区気象台発)が最も早かったが、津波到達後であった。

 水産業では各種筏の流出損壊が目立った。沿岸道路は各所で破壊され、交通網は寸断された。都市部では下水道や排水溝からの浸水、上水道・電話網・海底敷設管の破壊、発電所の浸水被害などが生じた。

【県内で観測した津波】川崎で1.3m、横浜で1.1mなど

※資料入手先:内閣府による報告書、地震・火山月報(カタログ編)、日本被害津波総覧(第二版)

昭和南海地震による津波1946-12-21~1946-12-21  昭和21年(1946年)12月21日04時19分に和歌山県南方沖で、M8.0の地震が発生した。

 全体で死者1,330人、行方不明者102人、家屋全壊11,591棟、半壊23,487棟など、被害は中部地方から九州まで及んだ。

 津波は房総半島から九州に至る沿岸を襲った。県内は震度3を観測した。1944年の昭和東南海地震に連動して発生したと考えられる。

【県内で観測した津波】横須賀(浦賀)1.2m

※資料入手先:地震・火山月報(カタログ編)、南海道大地震調査概報

昭和東南海地震による津波1944-12-07~1944-12-07  昭和19年(1944年)12月7日、三重県沿岸でマグニチュード7.9の地震が発生し、東南海地震と名付けられた。1944年東南海地震は、駿河トラフと南海トラフ沿いを震源域とする地震であり、震度6弱相当以上となった範囲は、三重県から静岡県の御前崎までの沿岸域の一部にまで及び、津波は伊豆半島から紀伊半島までを襲った。

 1944年東南海地震は、歴史上繰り返し発生してきた駿河トラフと南海トラフ沿いを震源域とする地震であり、震度5弱相当以上となった範囲は、近畿地方の一部、紀伊半島東部から静岡県御前崎までの沿岸であり、震度6弱相当以上となった範囲は、三重県から静岡県御前崎町までの沿岸域の一部である(気象庁、1968;地震調査委員会、1999)。

 津波は、伊豆半島から三重県沿岸までを襲った(羽鳥、1974;海上保安庁水路部、1948)。

 なお、この地震に連動するように2年後(1946年12月21日)にM8.0の南海地震が発生している。

【県内で観測した津波】油壷80cm(最大波の全振幅)

※資料入手先:内閣府による報告書、地震・火山月報(カタログ編)、日本被害津波総覧(第二版)

東京都多摩東部の地震1931-06-17~1931-06-17  1931年6月17日東京都多摩東部でM6.3の地震が発生した。県内震度5を観測した。
北伊豆地震1930-11-26~1930-11-26  昭和5年(1930年)11月26日静岡県伊豆地方でM7.3の地震が発生した。県内震度6を観測した。

【県内での被害】死者13人、負傷者6人、住家全壊88棟。

資料の入手先:地震調査研究推進本部HP、地震・火山月報(カタログ編)

神奈川県西部の地震1929-07-27~1929-07-27  昭和4年(1929年)7月27日神奈川県西部でM6.3の地震が発生した。県内震度5を観測した。

【県内での被害】横浜市で鉄道線路が屈曲し、列車が停止。

※資料入手先:横浜市、地震・火山月報(カタログ編)

千葉県北西部の地震1928-05-21~1928-05-21  昭和3年(1928年)5月21日千葉県北西部でM6.2の地震が発生した。県内震度5を観測した。
丹沢地震1924-01-15~1924-01-15  大正13年(1924年)1月15日神奈川県西部でM7.3の地震が発生した。関東地震の余震と考えられる。

【県内での被害】死者13人、負傷者466人、住家全壊561棟。

※資料の入手先:地震調査研究推進本部HP

関東大震災1923-09-01~1923-09-01  大正12年(1923年)9月1日正午2分前に発生した関東大地震はマグニチュード7.9と推定され、南関東から東海地域に及ぶ地域に広範な被害が発生した。首都圏に死者10万人、住居焼失者200万人を超える日本の地震災害史上最大の被害をもたらした。

 プレート境界で発生した。震源域は相模湾を中心に広がり、神奈川県から千葉県南部を中心に震度7や6強となった。

 死者・行方不明者は約10万5千人で、我が国の自然災害史上最悪である。そのうち、火災による死者は約9万2千人で圧倒的に多いが、それ以外の約1万3千人のうち、強い揺れで住宅が全潰したことによる死者数は約1万1千人である。地域別には、震源域の直上で震度7の激震地区を広くもつ神奈川県がその約半分を占める。 このほかにも、津波による死者200~300人、土砂災害による死者700~800人の大半も神奈川県で発生している。

 このほか全潰全焼流出家屋293,387棟に上り、電気、水道、道路、鉄道等のライフラインにも甚大な被害が発生した。

 関東南部、特に神奈川県西部及び千葉県の房総地域においては、地震やその直後の大雨により、崩壊や地すべり、土石流などによる土砂災害が多数発生し、特に今の小田原市根府川では土石流により埋没64戸、死者406人という被害が発生した。

 東京湾岸部の干拓地や埋め立て地、相模川などの河川沿いの低地においては地盤の液状化が起こり、地盤の陥没や地割れ、建物の沈下、傾斜、地下水や砂の噴出などの現象が起こった。関東地震による土砂災害は、中山間地に限らず、三浦半島や房総半島などの広い範囲で発生し、横浜、横須賀、鎌倉などの市街地およびその周辺部にも被害が及んでいる。

 津波は早いところで地震後5分程度で発生し、相模湾や伊豆半島東岸で大きな被害を出した。(熱海で最大高さ12m、館山で9m)。

 横浜市では市街地全域が焼失し、石油タンクの火災は12日間も続いた。

【県内で観測した津波】三崎で6m

※資料入手先:内閣府による報告書、日本被害津波総覧(第2版)

浦賀水道付近の地震1922-04-26~1922-04-26  大正11年(1922年)4月26日に浦賀水道辺りでM6.8の地震が発生した。

 プレートの沈み込みに伴って発生したと考えられる。関東、甲信で震度4~3を観測し、秋田や福井県の敦賀まで有感となった。

 東京湾沿岸で被害があり、東京で土蔵・石造・煉瓦造等の建物に小被害を与えた。横浜の山下町・南京町で建物の被害が大きく、東京・横浜合わせて死者2名、負傷者23名を数え、三浦半島・房総半島の各地で土壁の落下や建物の破損等の被害があった。

※資料入手先:地震調査研究推進本部HP

掲載資料に関する問い合わせ

  • 横浜地方気象台 防災担当(窓口)045-621-1999(平日9時~17時)