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航空気象情報の流れ

気象台で作成した気象観測報、飛行場予報および気象資料総合処理システムで作成した各種天気図などの航空気象情報は、気象資料伝送網により各空港の気象台などに配信され、航空気象情報提供装置などにより空港内の航空交通管制機関および各航空会社などに提供しています。
また、飛行中の航空機に対しては、東京ボルメット放送や航空局の対空通信により必要な航空気象情報を提供しており、パイロットからは乱気流など悪天現象に関する情報が航空管制官などを通じて気象庁に報告され、利用者に還元されています。国内外の航空気象情報は、外国の航空局や気象機関を結ぶ専用通信網により迅速に国際交換されています。
航空会社などでは出発前のブリーフィングでも気象情報が重要な役割を果たしています。
これらをまとめたのが、次の航空気象情報の流れ図です。クリックすると拡大します。

航空気象情報の流れを図にしてあります。クリックすると拡大します。
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「航空気象情報の流れ図」に記載されている略語等の説明

用 語 説 明
ボルメット放送 国際航空路を飛行中のパイロットが目的地の主要空港の気象状態を把握できるように、定常的に行う無線放送で、世界に多数のボルメット放送があり、東京ボルメット放送はその内の一局です。東京ボルメット放送は、成田・東京・新千歳・中部・関西・福岡・インチョン空港のMETAR及び成田・関西空港のVOLMET(ボルメット放送用飛行場予報)を、30分ごとに気象庁にあるボルメット通報装置で編集のうえ放送しています。
東京ボルメット放送は毎正時10分から15分までと40分から45分に周波数2,863kHz、6,679kHz、8,828kHz、13,282kHzで放送されます。
AEIS放送 AEIS:Aeronautical En-route Information Service
航空路情報提供業務といい、航空路上の航空機を対象として、対空送受信施設又は対空送信(放送)施設により、航行の安全上必要な気象情報や航空保安施設に関する情報等を提供します。
FDMS FDMS:Flight plan Data Management System
飛行計画情報管理システムは、日本での航空路管制における管制支援システムのひとつとして、整備中のシステムである。飛行計画情報処理システム (FDP) の後継システムとして、全国の航空交通管制部に配置されている。
AFTN AFTN:Aeronautical Fixed Telecommunication Network
国際航空固定通信網といい、国外と国内の気象データ等を交換するための通信網です。
ATIS放送 ATIS:Automatic Terminal Information Service
飛行場情報放送業務といい、交通量の多い空港において、その空港に離着陸航空機を対象として、必要な情報を対空通信(放送)により提供します。
FSC FSC:Flight Service Center
飛行援助センターといい、航空機の運航に必要な情報の収集及び対空通信による提供、航空機の運航の監視等、航空機の安全かつ円滑な運航を24時間支援する機関です。
GTS GTS:Global Telecommunication System
全球通信システムといいます。
COSMETS COSMETS:Computer System for Meteorological Services
気象資料総合処理システムは気象庁の気象観測データの解析および天気を予測するシステムです。
気象情報伝送処理システム 全国各地で観測された各種の気象等のデータは、全国ネットのコンピュータネットワークシステムを通じて気象庁本庁に集められています。この情報処理・通信システムは気象情報伝送処理システムと呼ばれます。このシステムは、気象庁本庁に設置する東日本システムと大阪管区気象台に設置する西日本システムから構成され、気象通信ネットワークの中枢の役割を果たすとともに、全球通信システム(GTS)に接続しており、国際的なデータ交換も行っています。
WAFC WAFC:World Area Forecast Centre
世界空域予報中枢といい、ロンドンとワシントンに設置されています。航空気象情報に必要な気象資料を作成しています。
WAFS放送 WAFS:World Area Forecast System
世界空域予報組織といい、世界空域予報中枢が作成した全球の数値予報資料や風・気温予想図・悪天予想図等の資料を、各国へ衛星放送により配信しています。各国は受信した資料を利用者に提供しています。
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航空会社のブリーフィングの様子

台風経路図と地上天気図

台風経路図(奥)と地上天気図(手前)から概況を把握します

悪天予想図

悪天予想図を読んで経路上に問題がないか検討します

取材協力
 ANA:全日本空輸株式会社
 JAL:株式会社 日本航空インターナショナル

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