・広島県に被害をもたらした主な地震について

 表は過去(1600年以降)から現在までに広島県に被害をもたらした主な地震です。図の吹き出しの付いた地震は表の地震を示したもので、表の左側の番号と図の番号が対応しています。
 表及び図から広島県内で被害をもたらした地震の特徴として、フィリピン海プレートの沈み込みに伴う安芸灘周辺の地震によりたびたび被害を受けていること、広島県から遠く離れた南海トラフ沿いで繰り返し発生する地震(1946年の昭和南海地震など)によっても被害を受けていることがわかります。
 また、表・図にはありませんが、1919年・1930年・2011年に広島県北部で発生した地震のように、陸域の浅い場所で発生した地震で被害が発生した例も知られています。広島県内にある活断層によって大きな被害が発生した地震は歴史上知られていませんが、活断層で発生する地震の評価は(3)陸のプレート内の浅い地震(広島県周辺の活断層について)をご覧ください。

表 広島県に被害をもたらした主な地震
(出典:地震調査研究推進本部「日本の地震活動― 被害地震から見た地域別の特徴 ―<改訂版> 」)

被害地震の表

震央分布図
図 震央分布図(1600年~2021年12月31日、M≧5.5、深さ≦150km)
吹き出しを付けた地震は広島県に被害をもたらした主な地震
(表の番号と図の番号が対応しています。④は安政南海地震の震央のみ表示。)
図中の赤細線は南海トラフを、橙細線は地震調査研究推進本部の長期評価による活断層を示す。

注) 1884年以前の震源要素は理科年表、1885年~1918年の震源要素は茅野・宇津(2001)宇津(1982,1985)による※(※宇津徳治(1982): 日本付近の M6.0 以上の地震および被害地震の表:1885 年~1980 年, 震研彙報,57,401-463. 宇津徳治(1985): 日本付近の M6.0 以上の地震および被害地震の表:1885 年~1980 年(訂正と追加),震研彙報, 60, 639-642.茅野一郎・宇津徳治(2001): 日本の主な地震の表,「地震の事典」第2版, 朝倉書店, 657pp. )