石川県の地勢と気象特性

石川県の地勢

石川県は、本州の中央部で日本海に面した位置を占めています。東は宝達丘陵により富山県に、南は白山、大日山の両白山地が岐阜県及び福井県と接し、北部は能登半島が日本海側に大きく突き出しており、低標高の小起伏山地と丘陵地とで形成されています。地形は、南西から北東に向かって細長く、東西100.9キロメートル、南北198.4キロメートル、海岸線は約580.9キロメートルを有し、面積は4,186.21平方キロメートルとなっています。(データは、平成27年(2015)版 石川県民手帳 資料編より)両白山地から北西方向の日本海に向かって次第に低下するところに位置する加賀地方と、低平な丘陵性の能登半島より成る山系は変化に富んでいます。加えて白山を初め、主として新しい地質時代の火山活動の余波もあり、山系は一層複雑なものとなっています。こうした山系を豊富な雨が刻み、浸蝕し、浸蝕物を堆積して、現在みるような地形が出来上がったので、水系も複雑です。

気 候

石川県は、日照率の低い日本海側の気候であり、その特性が顕著に現れる冬期は、北西からの季節風により気温が低く雪の降る日が多くなります。

また、年間雷日数は日本で一番多く、特に冬の雷が多く観測されます。一方、日本海を発達した低気圧が通過するときにみられるフェ-ン現象など、寒暖の季節風の影響を受けやすく、季節の移り変わりが比較的はっきりしています。

冬の模式図

シベリアからの乾いた冷たい季節風が日本海で暖かい対馬海流の水蒸気をたくさん吸い込み、雲となって日本海側で山脈にぶつかり急に斜面を昇ると、空気が冷やされて雪が降ります。

フェーン現象の模式図

湿った空気が山をのぼると100メートルにつき約0.5度ずつ気温が下がります。山をのぼり雨を降らせると乾いた空気になって吹き下りてきますが、この時気温は100メートルにつき約1度ずつあがります。したがって2,000メートルの山の時、気温は5度も上がってしまうことになります。

「加賀地方(データは金沢地方気象台)」

平野部では比較的温和な気候ですが、冬期は北陸特有のしぐれ現象で天気はぐずつく日が多くなり、山間部では積雪が多くなります。平均年間気温は14.6度、平均年間降水量は2398.9ミリ、平均年間日照時間は1680.8時間で、平均最深積雪は44センチです。

「能登地方(データは輪島特別地域気象観測所)」

日本海に大きく突き出し、寒暖の季節風の影響を受けやすく、このため、季節の移り変わりがはっきりしています。他の北陸の都市と比べ、夏はやや涼しく、冬は比較的積雪も少ないです。平均年間気温は、13.5度、平均年間降水量は2100.4ミリ、平均年間日照時間は1564.9時間、平均最深積雪は32センチです。

平均気温・降水量・相対湿度