昭和45年台風第10号 (1970年8月20日~21日)


概要

8月16日12時にパガン島の北西約350kmの海上で発生した台風第10号は北西に進み、20日03時には潮岬の南約850kmに達し、中心気圧910hPa、最大風速55m/sとなった。その後、台風は毎時30kmとやや速度を速め、次第に衰えながら北上し、21日08時過ぎ高知県佐賀町付近に上陸、11時過ぎには愛媛県松山市付近から瀬戸内海に入り、12時頃には広島県呉市付近に再上陸、15時頃には島根県松江市西方から日本海に抜けた。 高知県は21日早朝から昼頃にかけ台風の暴風域に入り、高知市では09時00分に最大風速29.2m/s(観測史上1位)、09時05分に最大瞬間風速54.3m/s(観測史上1位)を観測した。また、土佐湾沿岸では異常な高潮が発生し、さらに満潮時と重なったため、海水は防潮堤や河川護岸を乗り越えあるいはそれを決壊してあふれ、高知市周辺一帯に大災害をもたらした。

経路図



積算雨量分布図

雨量分布図



8月21日0時~23時の潮位

潮位


桂浜の検潮所では、最大潮位313cm、最大偏差235cmを 観測し、痕跡からはさらに高くなっていたと推測される。 
TP:東京湾平均海面(陸地の標高、海抜と同じ)


高知県沿岸における最高潮位(TP基準cm)

潮位



雨量表

潮位