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山梨県における最近の気象災害事例

平成2年(1990年)以降の気象災害の中で、最も被害の大きかった3事例を取り上げました。
これらの事例の詳細やその他の気象災害について、お知りになりたい方は甲府地方気象台までお問い合わせください。

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平成3年(1991.8.20~21):台風12号による大雨

平成10年(1998.1.15~16):大雪

平成12年(2000.9.11~12):大雨


平成3年(1991.8.20~21):台風12号による大雨
天気図(平成3年8月20日09時)(別ウィンドウが開きます)
<気象概況>
台風12号を取り巻く雨雲が山梨県東部に停滞し、南海上からの暖かく湿った空気が流れこみ局地的な大雨となりました。

<観測記録>
地域気象観測所の大月では日降水量(20日)395.0㎜を観測、極値(観測開始以来の記録)を更新しました。また、総降水量(20日0時~21日10時)は東部・富士五湖地方では200~426㎜を観測しました。

<災害状況>
20日22時50分頃大月市下初狩の国道20号で土砂崩落により車4台が巻き込まれ死者4名、負傷者1名。また、同時刻頃大月市富浜町住宅の土手が崩落し死者1名、負傷者1名。さらに、21日2時過ぎ県道小和田猿橋線で道路が陥没、この穴に車2台が転落し死者2名、行方不明1名、負傷者1名がでました。
河川の氾濫等による全壊・半壊及び床上・床下浸水の被害が発生しました。その他、農業被害、水産被害、林業被害、土木被害等広範囲に発生し、この大雨による被害総額は127億5170万円となりました。
床上浸水:富士吉田市114棟、上野原町17棟、西桂町10棟、大月市、河口湖町、忍野村の各2棟、都留市1棟。
床下浸水:富士吉田市220棟、大月市64棟、西桂町59棟、都留市30棟、上野原町24棟、忍野村13棟、河口湖町10棟、塩山市6棟、小菅村6棟、一宮町5棟、牧丘町2棟、丹波山村1棟。

死者・行方不明

8人

道路損壊

172カ所

負傷者

3人

住家全壊

3棟

被災者

690人

住家半壊

13棟

耕地流失・埋没

17ha

床上浸水

148棟

山・がけ崩れ

70カ所

床下浸水

440棟

農業被害

99,000万円

林業被害

433,781万円

水産業被害

4,300万円


平成10年(1998.1.15~16):大雪
天気図(平成10年1月15日15時)(別ウィンドウが開きます)
平成10年1月15日~16日の総降水量分布図(別ウィンドウが開きます)

<気象概況>
1月14日15時、東シナ海に発生した低気圧は、発達しながら本州の南海上を東北東進しました。15日15時には紀伊半島沖をとおり、21時には房総半島の南海上に進みました。この低気圧に向かって冷たい北東気流が流れ込み、県内は15日未明に降り出した雨が、みぞれから雪に変わり終日激しく降りました。雪は、低気圧が本州の東海上に抜けた16日朝になってようやく上がりました。

<観測記録>
この大雪で、県内各地では記録的な降雪を観測、甲府の最深積雪は49㎝、河口湖では89㎝を観測し極値(観測開始以来の記録)を更新、その他の観測所でも南部を除いたすべての観測所で極値を更新しました。

気象官署極値表(1月)
甲 府
項目
観測値
起時
従来の極値
起日
統計開始年
積雪の深さの月最大値

49㎝

15日18時

46㎝

1936年25日
1895年
日降水量

66.0㎜

15日

52.4㎜

1949年 1日
1895年

河口湖
項目
観測値
起時
従来の極値
起日
統計開始年
積雪の深さの月最大値

89㎝

15日16時

58㎝

1989年23日
1933年
日降水量

90.0㎜

15日

62.0㎜

1972年11日
1933年

地域気象観測所極値表(1月)
1月16日9時の積雪の深さと月最大値の極値
観測所
観測値
従来の極値
起日
統計開始年
大  泉

86㎝

50㎝

1989年24日
1979年
韮  崎

58㎝

16㎝

1984年22日
1979年
勝  沼

46㎝

24㎝

1984年22日
1979年
大  月

66㎝

29㎝

1984年22日
1979年
上 野 原

48㎝

34㎝

1984年22日
1979年
上九一色

78㎝

30㎝

1980年14日
1979年
中  富

32㎝

20㎝

1980年14日
1979年
山  中

120㎝

55㎝

1989年24日
1979年
<災害状況>
県内では記録的な大雪のため、小淵沢町と秋山村で屋根から落ちた雪に埋まり3人が死亡、雪かきや転倒したりして7人が重傷、53人が軽いけがを負いました。
農業関係では、ハウスやブドウ棚の倒壊などの施設被害面積は737ha、果樹の倒木、裂傷など樹木の被害面積は721haにおよび、被害金額は50億8900万円にのぼり、雪による被害としては過去最大となりました。
林業関係では、椎茸小屋などの施設被害が110件、9800万円、森林被害が54ha、1億2300万円にのぼりました。
また、文教・福祉施設にも被害が及び、特に河口湖南中学校、一宮中学校、北富士工業高校の体育館が雪の重みで屋根が崩れ落ちました。韮崎小学校でも木造の同窓会館の屋根が落ち建物がほぼ全壊しました。このほか一部損壊は104施設に達しました。住家の半壊も5件、一部損壊は250軒程度となっています。
その他工場、店舗、倉庫、駐車場などの全・半壊571件。
交通機関では15日午後には中央自動車道、東富士五湖道路が通行止めになり、JR中央線、身延線も運転を見合わせ、バスもほとんどの路線が運休し、マヒ状態となり「陸の孤島」となりました。
教育関係では、休校が延べ503校、始業時間を遅らせたり、下校時間を早めた学校が多数ありました。
電気、通信関係でも雪の重みで架線が切れたりして、南巨摩郡早川町、韮崎市、中巨摩郡櫛形町などで112軒が停電、電話の不通が4200件ありました。
平成12年(2000.9.11~12):大雨
天気図(平成12年9月12日09時)(別ウィンドウが開きます)
<気象概況>
本州上に秋雨前線が停滞、沖縄近海を北上する台風14号から暖かく湿った空気が流れ込みました。また、太平洋高気圧の縁辺を廻る暖かく湿った空気も流れ込みました。この影響で前線の活動が活発となり、中・西部に記録的な大雨が降りました。
<観測記録>
観測種目 観測値 起時 期間 観測地点
期間降水量

423.0㎜

9月11日1時~12日16時 南部

418.0㎜

9月11日2時~12日17時 中富

398.0㎜

9月11日3時~12日10時 八町山

311.0㎜

9月11日2時15分~12日17時5分 甲府
最大日降水量

223.0㎜

9月11日 中富

219.0㎜

9月12日 南部

205.0㎜

9月11日 八町山
最大24時間降水量

294.5㎜

9月12日9時まで(極値更新) 甲府
最大1時間降水量

71.0㎜

9月12日8時まで 南部

62.0㎜

9月12日8時まで 上九一色

33.0㎜

9月11日22時まで 中富
最大10分間降水量

8.0㎜

9月12日5時56分まで 甲府

<災害状況>
11日深夜南巨摩郡身延町波木井で土砂崩れがあり、住民31人が近くの公民館に自主避難しました。
12日午前8時30分頃、甲府市湯村の民家の裏山が崩れ1棟が全壊しました。
床上浸水:甲府市86棟、石和町5棟、市川大門町2棟、下部町4棟、玉穂町2棟、田富町1棟、若草町1棟、甲西町1棟
床下浸水:甲府市254棟、石和町44棟、竜王町43棟、春日居町28棟、下部町20棟など合計525棟。
被害は中・西部のほとんどの市町村に及びました。
その他道路損壊101カ所、山・がけ崩れ68カ所、農業被害8億2115万円、林業被害27億4668万円等、被害総額は88億2700万円に達しました。

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