熊本県は、西に東シナ海や有明海などの海に面し、東には標高１０００ｍを超える九州山地があり、気温や降水量の地域差が大きく複雑な気候特性を有しています。 　熊本地方気象台では気候的な特徴に基づき、熊本県を次の４地方（一次細分区域）に分けて天気予報を発表しています。
◆熊本地方
　西部は主に平野部からなり、夏は暑く、冬は冷え込む日があるなど年間を通して寒暖の差が大い地域です。
　東部は丘陵地や山地が多く、夏は平野部ほど暑くありませんが、冬は寒く山地を中心に積雪となる日も多い地域です。
◆阿蘇地方
　阿蘇カルデラや九重山地西側の標高４００ｍから１０００ｍを超す地域で、県内では比較的夏は涼しく冬は寒さが厳しい地域です。
◆天草・芦北地方
　東シナ海や有明海・八代海に面し、温暖な気候で冬の冷え込みも比較的弱い地域です。
◆球磨地方
　人吉盆地を中心とした内陸的な気候で、夏は暑く冬は冷え込む日も多い地域です。
　また標高１０００ｍを超える山地も多く、冬は積雪となる日も多くなります

熊本県は九州山地の西側にあり、東シナ海から暖かく湿った空気が流れ込むため、大雨や集中豪雨が発生しやすい地域です。
特に梅雨時期の降水量は多く（６～７月の２ヶ月間に、年間降水量の約４割が降る）、たびたび土砂災害や洪水の被害をもたらす原因にもなります。

熊本県の年間の降水量を見ると、上益城、宇城八代、球磨地方の九州山地付近で多く３，０００ｍｍに達しています。 その他の平野部や天草地方でも２，０００ｍｍ前後の雨が降ります。

　※降水量や気温の平年値は気象庁の「過去の気象データ検索」から検索できます。

天草地方は年平均気温が１８℃前後と温暖な気候です。熊本地方の平野部でも平均気温は１７℃前後と高いものの、夏は暑く冬は寒い内陸型の気候となっています。 球磨地方の平均気温は１５℃前後、阿蘇地方の平均気温は１３℃前後で、夏は涼しいですが、冬は寒さが厳しくなります。