熊本地方気象台長からのメッセージ

ごあいさつ

 熊本地方気象台のホームページをご利用いただきありがとうございます。
 台長の鶴長千秋(つるなが ちあき)です。

 熊本県は九州地方のほぼ中央に位置し、県の東部には南北に九州山地が連なり、西部は有明海、八代海及び東シナ海に面しており、各地域で山地、内陸、海洋の気候特性を持っているほか、活動を続ける阿蘇山があるなど、自然豊かな景観や恩恵を受けています。
 年間の降水量は2,000㎜前後と比較的多く、東部の山地では3,000㎜を超えるところがあります。特に梅雨期間(6・7月の2ケ月間)の降水量は、年間の約4割を占め、平成24年7月九州北部豪雨や令和2年7月豪雨など、これまでもたびたび土砂災害や洪水の被害が発生しています。
 また、平成28年(2016年)熊本地震でも大きな被害が発生しています。阿蘇山の火山活動などにも引き続き留意する必要があります。

 このような自然災害から身を守るためには、市町村からの避難情報に従うほか、「自らの命は自らが守る」という意識が大事です。日頃からハザードマップにより災害リスクを確認し、キキクル等の防災気象情報を利用しておくことで、災害の可能性が高まった時に役立ちます。阿蘇山の活動状況については、火山登山者向けの情報提供ページにおいてお知らせしていますので登山前に確認をお願いします。

 熊本地方気象台では防災気象情報を発信するだけでなく、平時において県や市町村などと連携・協力して、地域の防災力向上に関する普及啓発などの取組みを強化しています。また、大規模な災害の発生が予想される場合や発生した場合には、報道機関等と連携して災害への警戒を呼び掛けるほか、地方公共団体など関係機関に職員を派遣して、気象情報の提供や解説を行うことにより、関係機関の防災対応を支援しています。

 県民のみなさまに頼りにされる気象台であり続けられるように、職員が一丸となって地域の防災力の向上に取り組んでまいります。

令和6年4月

鶴長千秋台長