台長ごあいさつ


 釧路・根室・十勝地方の皆さん、そして釧路地方気象台のホームページをご覧いただいた皆さま、こんにちは。
 令和5年4月に台長として赴任してまいりました中村です。どうぞよろしくお願いいたします。

 釧路・根室・十勝地方は、冬季は厳しい寒さが続くものの、道内では比較的雪が少なく、晴天の日が多いことが特徴です。他方、夏季は、内陸では真夏日が多くなりますが、沿岸部は、湿った南東季節風が親潮の影響等で冷涼となることも特徴です。

 このような気候特性のもと、釧路・根室地方では漁業や酪農、十勝地方では農業や酪農が盛んで、北海道をはじめ日本における食料基地を支える地域という面もあるように思います。

 これら産業を育み、美しい景観などの恩恵を与えてくれるこの地域の自然は、時として、私たちの命や生活を脅かすことがあります。北海道も以前に比べて雨の降り方が変わってきていて、例えば、平成28(2016)年、北海道に4つの台風が接近または上陸し、甚大な災害が発生したことはご記憶の方も多いと思います。
 また、平成30年北海道胆振東部地震のような内陸地震のほか、日本海溝・千島海溝周辺で発生する海溝型地震・津波も懸念されています。

 この地域で暮らす皆さまの防災に関する意識が年々高まっていることをたいへん心強く感じています。それに応えられるよう、気象台は自然現象を日夜監視し様々な防災気象情報を発表に加えて、地域の防災力向上の取り組みも推進していきます。
 台風、大雨、暴風雪、地震、津波、火山噴火等の自然現象を止めることはできません。皆さま方も平時から災害への備えをしていただくとともに、身の回りに何か危険な兆候があった場合には、ご自身と大切な方々の命を守るため早めに身の安全を図る行動をとっていただけると幸いです。


   令和5年4月
    釧路地方気象台長 中村 隆(なかむら たかし)

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