【2019年度の取組み】

松山地方気象台は、新たに地域防災官及び市町ごとに複数の職員で構成する地域支援担当チーム「あなたのまちの予報官」を配置(試行)し、各地域の防災力向上の支援と連携の強化を図りました。

・平時の取組みとして、各市町へ出向き、防災気象情報の読み解き、地方公共団体防災担当者向け気象防災ワークショップの開催支援、県や市町主催の防災訓練等への参加協力、これらの取組みに対する振り返りなどを行いました。

・県知事や市町の首長訪問のほか新たな取組みとして、防災関係機関や報道各社等を訪問し、防災気象情報や気象データの利活用と具体的な連携・協力についてトップ会談を行うことで関係の強化を図りました。

・台風や大雨で災害発生が予見される際は、ホットラインによる解説のほか、愛媛県や市町へ気象台職員によるJETT(気象庁防災対応支援チーム)を派遣して情報収集や気象解説を行いました。

・台風第10号接近時の台風説明会の際は、台長による緊急記者会見を行い、県民の皆様に対して早めの避難や安全確保を呼びかけました。

愛媛県知事との会談
愛媛県知事との会談写真  2019年4月3日に愛媛県庁知事室に出向き、愛媛県の地域防災力の支援について、中村時広知事と会談を行いました。

気象台から、
 ・市町職員への防災気象情報の読み解き(研修)の実施
 ・防災士養成講座への講師派遣
 ・各首長と気象台長によるホットラインの構築
 ・気象庁防災対応支援チーム(JETT)の派遣
 ・県庁へ出向いてのテレビ会議システムによる気象解説

などの地域防災力強化の支援を引き続き行うことを表明すると共に、出水期までに愛媛県内20市町を訪問し、各首長との信頼関係を深化することを説明しました。

 最後に中村知事と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

愛媛県内市町の首長訪問   首長との信頼関係を深化
 訪問の際、各市町の首長に対し、気象台は下記のような取組みを表明しています。
  ・首長と気象台長とのホットラインの構築
  ・防災訓練等への参加
  ・防災会議等への委員派遣
  ・防災気象情報の読み解き研修の実施
  ・地方公共団体防災担当者向け気象防災ワークショップの開催
  ・災害発生時における職員派遣と気象等の解説
  ・気象データの利活用に関する支援
愛媛県内の首長との会談イメージ図

2019年6月25日 西条市長を訪問しました
西条市長との会談写真  玉井敏久市長とお会いして、西条市の地域防災力強化の支援について説明し、防災担当者向け気象防災ワークショップの開催や 高校生など若い世代の防災士へのフォローアップ等について懇談しました。

 市長からは、「最近の予報の精度は高く、気象台の情報は非常にありがたい」とのお言葉をいただきましたが、 「平成16年以降、顕著な気象災害が発生していないことで住民の危機意識が薄れてはいないか」など住民避難の課題についても示されました。
 最後に玉井市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

 西条市の公式ウェブサイトに関連記事が掲載されています。
 トップページ > 市長の部屋-行動記録-2019年6月 → 6月25日(火曜日)

地図に戻る

2019年6月21日 久万高原町長を訪問しました
久万高原町長との会談写真  河野忠康町長とお会いして、久万高原町の地域防災力強化の支援について説明し、今シーズンの梅雨の見通しや異常気象に関する懇談を交え、 あらためて防災気象情報の読み解き研修や大雨時における気象台からの支援などのご要望をいただきました。

 町長は、「防災士は現在約200人いる。住民の防災意識は最近高まってきていると感じるが、更に高めていく必要がある」 「共助や公助はもちろんだが、住民一人ひとりの自助の認識を高めていかなければならないと思っている」と語られました。
 最後に河野町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

↓広報「久万高原」2019年7月号に関連記事が掲載されています。
「町の災害時に連携協力 松山地方気象台」(13ページ)

地図に戻る

2019年6月14日 大洲市長を訪問しました
大洲市長との会談写真  二宮隆久市長とお会いして、大洲市への地域防災強化の支援やホットラインについて説明し、大雨時の気象台への問い合わせに関することや市職員向けの研修のご要望などをお聞きしました。

 気象台では今年度から地域ごとに担当職員を配置する予定でもあり、気象台への問い合わせは遠慮なくいつでも電話してほしい旨をお伝えしました。 市長からは、「気象台からの情報は非常にありがたい」「地域担当職員の配置も非常にありがたいので早急に実現してほしい」とのお言葉をいただきました。
 最後に二宮市長と握手を交わしたツーショット写真を撮影し、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年6月14日 伊方町長を訪問しました
伊方町長との会談写真  高門清彦町長とお会いして、伊方町への地域防災強化の支援について説明し、ホットラインを確認しました。

 町長からは、「避難勧告や避難指示の判断資料として気象庁の情報を全面的に利用している」とのお言葉をいただきました。 また、「最近の極端な気象現象は地球温暖化の影響があるのか」とのご質問があり、近年の海面水温や気温の上昇により大気中の水蒸気の量が多くなっていることで、 極端な大雨が各地で発生していることなどをお答えしました。
 最後に高門町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

↓「広報いかた」に関連記事が掲載されています。
広報いかた8月号「6/14 地域防災力支援 松山地方気象台との連携」(2ページ)

地図に戻る

2019年6月12日 愛南町長を訪問しました
愛南町長との会談写真  清水雅文町長とお会いして、愛南町への地域防災力強化の支援をはじめ、気象台が行う取組みなどを詳しく説明しました。

 町長は、平成30年7月豪雨の際に愛南町では人的被害がなかったことから、住民の防災意識についての危惧を述べられました。 また、「最近は愛南町でも南方の魚などが網にかかり、温暖化(海水温の上昇)の影響が身近に感じられる。このため、今後増えると考えられる大雨等の自然災害を心配している」と語られました。
 最後に清水町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

↓令和元年度「広報あいなん」7月号に関連記事が掲載されています。
広報あいなん7月号「お知らせ 災害対策へ向けて連携強化」(p11)

地図に戻る

2019年6月4日 松野町長を訪問しました
松野町長との会談写真  坂本浩町長とお会いし、松野町への地域防災力強化の支援について説明するとともに、警戒レベルの運用に先立ち、防災気象情報と住民がとるべき避難行動の関係についての詳細な確認を含め、長時間に渡り懇談しました。

 町長は、「松野町は避難勧告や避難所の開設は、早め早めに行っている」「避難される方が明るいうちに無事に避難できることを心掛けている」など、早期避難の重要性を示されました。 また、「避難指示や勧告を発表する資料として気象情報を最も参考にしているので、今後も精度の高い気象情報の発表をお願いしたい」とのお言葉をいただきました。
 最後に坂本町長と握手を交わしたツーショット写真を撮影し、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年6月4日 鬼北町長を訪問しました
鬼北町長との会談写真  兵頭誠亀町長とお会いし、鬼北町への地域防災力強化の支援について説明するとともに、細やかでより的確な避難情報の発令のため、防災気象情報の運用と照らし合わせての詳細な確認を含め、長時間に渡り懇談しました。

 町長からは、「最近の気象予測は非常に正確になり助かっている」「特に台風進路予想の精度は高いと感じている」「土砂災害警戒判定メッシュ情報の高解像度化には期待している」と多くのお言葉をいただきました。 また、「危険度分布等を引き続き利用し、適時適切な避難勧告等が実施できるよう努めたい」とも語られました。
 最後に兵頭町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月27日 新居浜市長を訪問しました
新居浜市長との会談写真  石川勝行市長とお会いし、新居浜市への地域防災力強化の支援やホットラインについて説明するとともに、気象の予測精度や気象資料の見方などと併せて、避難情報のあり方など多岐に渡る話題について懇談しました。

 市長からは、5月の記録的な暑さや今後の見込みについて尋ねられたほか、「これから台風や大雨シーズンを迎えるが、避難指示や避難勧告を発令する資料として気象情報を最も参考にしている」とのお言葉をいただきました。
 最後に石川市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月27日 四国中央市長を訪問しました
四国中央市長との会談写真  篠原実市長とお会いし、四国中央市への地域防災力強化の支援やホットラインについて説明し、甚大な気象災害の危惧と住民避難につながる情報のあり方について懇談しました。

 市長からは、「気象台の存在感はますます大きくなっており、避難情報を住民の避難行動へ直結させるためには、さらに精度の高い情報が必要」とのお言葉をいただきました。 これに対し、「近年は気象現象の振れ幅が大きくなっているため、気象台でもより的確な情報の発表に努めたい」とお伝えしました。
 最後に篠原市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月17日 八幡浜市長を訪問しました
八幡浜市長との会談写真  大城一郎市長とお会いし、八幡浜市への地域防災力強化の支援やホットラインについて説明しました。

 市長からは、「潮位が高くなると、八幡浜市では川の水が海へ排水できず内水氾濫が発生するので、気象台の情報をとても頼りにしている」とのお言葉をいただきました。 また、平成30年7月豪雨における愛媛県内へのJETT(気象庁防災対応支援チーム)の派遣状況や市長とのホットラインのタイミングに関する質疑のなかで、 特にトップ間のホットラインに至る前段階として、まず担当者レベル間での連絡があることなどを説明しました。
 最後に大城市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月17日 内子町長を訪問しました
内子町長との会談写真  稲本隆壽町長とお会いし、内子町への地域防災力強化の支援について説明し、異常気象時の住民避難のあり方や大雨時の気象データの利用について懇談を行いました。

 町長からは、「大雨の際、どのような方法で住民に避難してもらうかの判断が難しい」といったご意見をいただきました。これについては、まず地域で起こりえる気象災害のリスクを住民の皆様それぞれに認識していただくことの重要さと、 想定以上の災害発生に対してはやはり避難所への移動が必要であることなどをお伝えしました。そのほか、河川の水位を把握するためには、解析雨量及び流域雨量指数が有効活用できることを説明しました。
 最後に稲本町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月10日 上島町長を訪問しました
上島町長との会談写真  宮脇馨町長とお会いし、上島町への地域防災力強化の支援について説明、住民の防災意識の向上や地域産業への気象データの積極的な利活用について懇談しました。

 町長からは、「いまの大雨災害は過去の常識が通用しない」「豪雨の最中に避難は困難」「いま住民の理解と防災意識向上を促すことが重要」とのご見解が示されました。 また、防災士向けレベルアップ研修のご要望と、併せて将来を担う学生や児童・生徒も一緒に参加して学ぶことのご提案をいただきました。さらに市長は、レモン栽培や沿岸漁業への気象海象データの有効活用についても強い関心を示されました。
 最後に宮脇町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月10日 今治市長を訪問しました
今治市長との会談写真  菅良二市長とお会いし、今治市への地域防災力強化の支援と防災気象情報の改善などについて説明しました。

 市長からは、玉川ダムの管理の話題と併せて、きめ細かく高精度な気象情報の必要性が言及されるとともに、土砂災害警戒判定メッシュ情報の高解像度化など気象情報の精度向上に対する感謝のお言葉をいただきました。 また、防災担当者向け気象防災ワークショップの開催に向けては、河川及びダムの管理者を含める方がより効果的とのご提案をいただきました。
 最後に、菅市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年5月8日 松前町長を訪問しました
松前町長との会談写真  岡本靖町長とお会いして、松前町の地域防災力強化について懇談し、平成29年の台風第18号を踏まえたタイムラインや対応マニュアルの見直しなど防災対応への取組みをお聞きしました。

 町長からは、「松前町には大きな河川と河口があるので洪水害を特に意識しており、危険度分布も活用している」「気象情報の精度向上は有難い」などのお言葉をいただきました。
 最後に、岡本町長と固い握手を交わしてのツーショット写真の撮影を行い、今後の協力についても確認しました。

地図に戻る

2019年5月8日 伊予市長を訪問しました
伊予市長との会談写真  武智邦典市長とお会いし、伊予市における地域防災力強化について懇談するなかで、 市長から線状降水帯の予測技術に関するご質問や危険度分布に対するご意見などをいただきました。

 土砂災害警戒判定メッシュ情報については、今年度の出水期から現状の約5km四方の解像度を約1kmに高解像度化する改善について説明し、期待する旨のお言葉をいただきました。
 最後に、武智市長と固い握手を交わしてのツーショット写真の撮影を行い、今後の協力についても確認しました。

地図に戻る

2019年4月26日 東温市長を訪問しました
東温市長との会談写真  加藤章市長とお会いして、東温市の地域防災力強化について懇談し、気象台の取組みについて説明しました。

 市長からは、今後の防災対応のあり方として、市単独によるものから周辺市町と協力しての相互支援体制を確立する上で、 「気象台とは引き続き顔の見える関係を」とのお言葉をいただきました。 また、「東温市では近年大きな気象災害が少ないため、避難勧告や避難指示を出しても避難する人が限られる」との実情が示され、 「実際の災害事例を用いた研修・訓練を行うと理解が進むのではないか」とのご提案があり、可能な範囲で対応したい旨を回答しました。
 最後に加藤市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年4月26日 砥部町長を訪問しました
砥部町長との会談写真  佐川秀紀町長とお会いして、砥部町の地域防災力強化について懇談し、気象台の取組みについて説明しました。

 町長からは、「砥部町は大きな気象災害が少なく、避難勧告や避難指示を出しても避難する人が限られる」との実情が示され、 「自主防災組織の集まりなどにも講師を派遣してほしい」「今年も町役場職員への読み解きをお願いする」とのご要望をいただきました。 また、「避難勧告や避難指示の発表判断の際、気象情報発表の見通しに関する連絡は頼りにしている」とのお言葉をいただきました。
 最後に、佐川町長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年4月19日 西予市長を訪問しました
西予市長との会談写真  管家一夫市長とお会いし、西予市における防災気象情報の読み解きや気象防災ワークショップの開催など、 地域防災力強化の支援を引き続き行うことを表明するとともに、信頼関係を深化することを約束しました。

 市長からは、「気象防災ワークショップには、愛媛県及び関係機関にも参加していただき連携を深めたい」とのご意見をいただきました。 これについては実現に向けて調整を図りたい旨を回答しました。
 最後に、菅家市長とコミュニケーションカードを2人で持った写真を撮影し、固い握手を交わして今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年4月19日 宇和島市長を訪問しました
宇和島市長との会談写真  岡原文彰市長とお会いし、宇和島市の地域防災力強化の支援を引き続き行うことを表明するとともに、信頼関係を深化することを約束しました。

 市長からは、「気象防災ワークショップの開催を歓迎する」「今年の防災連絡会には複数の職員を派遣したい」 「気象情報発表の見通しに関する連絡はとてもありがたい」「読み解きなどを通じて市民の安全な避難行動に結び付けたい」など多くのお言葉をいただきました。
 最後に、岡原市長と固い握手を交わしてのツーショット写真の撮影を行い、今後の協力について確認しました。

地図に戻る

2019年4月5日 松山市長を訪問しました
松山市長との会談写真  野志克仁市長とお会いし、松山市の防災会議等への委員派遣や防災訓練等への参加、気象データの利活用に関することを含め、 地域防災力強化の支援を引き続き行うことを表明するとともに、信頼関係を深化することを約束しました。

 会談の冒頭から、市長よりやまじ風の話題を提供されるなど、終始和やかな雰囲気で会談を行いました。
 最後に、野志市長と固い握手を交わし、今後の協力について確認しました。

地図に戻る


【気象台が行う市町への地域防災力強化の支援内容】
説明資料

松山地方気象台長からのごあいさつ(令和2年1月1日)
 松山地方気象台ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 台長の西村修司(にしむらしゅうじ)です。
 令和2年の年明けにあたり、ご挨拶させていただきます。

 昨年は、台風第15号及び台風第19号の接近・上陸により、関東甲信地方や東北地方では、記録的な大雨による土砂災害や浸水害、大河川の氾濫による洪水害、暴風による鉄塔や家屋の倒壊などが発生し、多くの被災者を出す甚大な災害となりました。

 愛媛県におきましても、大型の台風第10号が豊後水道を北上し、佐田岬半島を通過するなど、台風の進路や衰弱するタイミングが遅れていれば、県内に大きな被害をもたらしかねない気象状況となりました。

 台風の進路を変更することや大雨や暴風を発生させないことは、現在の科学技術ではできません。しかしながら、大雨や暴風などによる被害者をなくすことは可能です。 そのためには、気象情報を発信する気象台と、その情報を基に避難情報などを発表する市町等の防災機関、その情報を的確に伝える報道機関、そしてそれらの情報を有効に利用する住民の皆様が「ワンチーム」となって取り組むことが必要です。
 松山地方気象台は、地方公共団体や報道機関と一丸となって、防災・減災に取り組んでいきます。

 最後に、松山地方気象台は、明治23年(1890年)1月1日に創設され、令和2年となる今年(2020年)は創立130周年となります。今後とも職員一同、県民の安全のために的確な防災気象情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。

                            令和2年1月1日
                            松山地方気象台長  西村 修司

令和元年12月2日に開催した「報道機関と気象台との懇談会」に於いて
松山地方気象台長からのごあいさつ(令和元年11月1日)
台長写真4  松山地方気象台ホームページをご覧いただき
ありがとうございます。

 台長の西村修司(にしむらしゅうじ)です。

 令和元年10月12日~13日にかけて、大型で非常に強い台風第19号が伊豆半島に上陸し、東海地方・関東甲信地方・北陸地方・東北地方に甚大な被害をもたらしました。


 気象庁では上陸の3日前から記者会見や台風説明会を行い、順次台風情報や府県気象情報、注意報・警報・土砂災害警戒情報・指定河川洪水情報等を、1都12県に大雨の特別警報を発表し、 最大限の方法で命を守る行動についての呼びかけを行いました。

 しかしながら、台風第19号は広範囲に記録的な降水をもたらし、全国140以上の河川の氾濫や750か所余りに及ぶ土砂災害などで90人以上の死者・行方不明者を出しました(内閣府「令和元年台風第19号等に係る被害状況等について 10月31日5:30現在」による)。

 一方、今年8月に愛媛県を通過した台風第10号は、幸いにも通過時に台風の中心付近の構造が衰弱し、台風第19号のような甚大な被害はありませんでしたが、 今後今回と同様の台風が四国や愛媛県に接近・上陸する可能性もあります。

 県民の皆様におかれましては、今回の台風第19号の甚大な被害を他人事とはせず、お住まいの地域のハザードマップによりどのような災害が発生する可能性が高いのか確認し、 大雨等が予想される場合は、気象台が発表する注意報・警報や危険度分布と各市町が発表する防災情報を確認し、「命を守る行動」として、危険を感じた場合は、 自らの判断で避難行動をとるよう重ねてお願いいたします。

                            令和元年11月1日
                            松山地方気象台長  西村 修司
松山地方気象台長からのごあいさつ(令和元年9月1日)
台長写真3  松山地方気象台ホームページをご覧いただき
ありがとうございます。

 台長の西村修司(にしむらしゅうじ)です。

 8月15日に台風第10号が愛媛県に接近し、
佐田岬半島付近を通過しました。 この台風の接近・通過により、平成30年7月豪雨に匹敵する豪雨が愛媛県内のどこでも発生するおそれがあり、 また暴風や高潮などを含めた複合的な災害が発生する可能性が高いと判断し、県内の20市町の首長へホットラインによる連絡を行うとともに、 8月14日に開催した台風説明会で私自らが県民の皆様に早めの避難や安全確保について呼びかけを行いました。

 幸いにも台風第10号は、14日には中心付近の雨風が弱まったため、台風の中心が通過した愛媛県では、平成30年7月豪雨のような甚大な災害は発生しませんでした。 また、被害が最小限になったのは、各市町が早め早めに防災・避難情報を発表し、 その情報に沿った行動をとっていただいた県民の皆様の防災行動によるものと考えています。

 今後、昨年近畿地方に大きな影響を与えた台風第21号と同様の台風が愛媛県に接近・上陸するかもしれません。 このため、松山地方気象台は、引き続き県民の皆様一人ひとりが自然災害から身を守ることができるよう、防災気象情報の迅速で的確な発表に取り組んで参ります。

 県民の皆様におかれましても、「自らの命は自らが守る」意識を持ち、危険と判断した場合は、
自らの判断で避難行動をとるようお願いいたします。

                            令和元年9月1日
                            松山地方気象台長  西村 修司
松山地方気象台長からのごあいさつ(令和元年7月1日)
台長写真2  松山地方気象台ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 台長の西村修司(にしむらしゅうじ)です。

 4月に着任後、中村愛媛県知事をはじめ、県内20市町を訪問し、愛媛県の地域防災力の強化について、気象庁及び松山地方気象台の取組みを説明させていただきました。

 気象庁では昨年の7月豪雨の被害を踏まえた「避難勧告等に関するガイドライン」の改定に合わせ、防災気象情報と住民がとるべき行動の関係を理解しやすくなるように、今年から防災気象情報に5段階の警戒レベルを明記しています。

 警戒レベル3相当の大雨警報及び洪水警報等などの発表時には、自治体からの避難準備・高齢者等避難開始の発令に留意するとともに、危険度分布や河川の水位情報等を用いて高齢者等の方は自ら避難の判断をしてください。

 また警戒レベル4相当の土砂災害警戒情報などの発表時には、自治体からの避難勧告の発令に留意するとともに、避難勧告が発令されていなくても危険度分布や河川の水位情報等を用いて積極的に避難の判断をしてください。

 さらに警戒レベル5相当の大雨特別警報などの発表時には、何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況となっています。命を守るための最善の行動をとってください。
市町からの避難情報と大雨の防災気象情報
 松山地方気象台では、引き続き県民の皆様一人ひとりが自然災害から身を守ることができるよう、防災情報の迅速で的確な発表に取組んでいきます。県民の皆様におかれましても、 「自らの命は自らが守る」意識を持ち、危険と判断した場合は、自らの判断で避難行動をとるようお願いいたします。

                            令和元年7月1日
                            松山地方気象台長  西村 修司
松山地方気象台長から年度初めのごあいさつ(平成31年4月1日)
台長写真  松山地方気象台ホームページをご覧いただきありがとうございます。

 台長の西村修司(にしむらしゅうじ)です。平成31年4月1日に着任しました。

 3月までは、気象庁予報部予報課アジア太平洋気象防災センターで、気象衛星画像解析・台風解析・台風予報等に携わってきました。

 松山地方気象台は、暴風雨の大被害をきっかけとして、1890年(明治23年)に現在の松山東警察署敷地内において、愛媛県立の松山一等測候所として業務を開始しました。 その後、現在の松山市北持田町に移転して今年で91年となります。

 愛媛県は豊かな自然に恵まれた穏やかな地ですが、自然災害とは無縁とはいえず、昨年の平成30年7月豪雨では、浸水被害や土砂災害などで多くの人的被害や住家被害が発生しました。

 台風や大雨などの気象現象を「起こさない」ことは現在の科学では不可能ですが、適切な防災情報と防災行動により「人的被害を出さない」ことはできると考えています。

 気象台は、県民の皆様一人ひとりが自然災害から身を守れるよう、防災情報の迅速で的確な発表に取組んでいきます。

                            平成31年4月1日
                            松山地方気象台長  西村 修司