盛岡地方気象台長からのメッセージ

「地域社会への防災支援」に向けて

台長写真

 いつも盛岡地方気象台のホームページをご活用頂きありがとうございます。

 盛岡地方気象台長として、皆様にご挨拶させていただき、当台が担う役割をお伝えしたいと思います。

 盛岡地方気象台の所在する岩手県は、東西122km、南北189km、北海道に次ぐ県土面積(15,275㎢)を誇り、県としては我が国最大の広さです。
 その地勢は、東北地方で一番長い北上川が県の中央部を北から南に流れ、北上川の西側はその山容から南部富士と称される名峰「岩手山」など比較的険しい山岳が連なる奥羽山脈を擁し、東側は北上高地の丘陵が海岸まで広がっています。これら山脈・高地に挟まれた内陸の南部は、北上川沿いの盆地的な地形が南北に伸び、(内陸)北部は山脈・高地の丘陵地帯となっています。また、三陸沖にある海と陸のプレート境界やその周辺、内陸に分布する活断層で時に大地震が発生し、規模の大きな地震が海底の比較的浅い深さで発生した場合は津波が発生し沿岸に襲来することもあります。
 冬は豪雪・吹雪、夏は台風・豪雨、あるいは地震発生など、年間を通じて様々な災害リスクが考えられ、これらは農業、漁業、交通、観光そして防災など、私たちの生活に大きな影響を与えるものですから、私たち気象台職員は、こうした気象現象等の地域特性を理解し、日々、正確でタイムリーな天気予報や防災に役立つ各種情報の提供に努めています。

 なによりも、地域住民の皆さまの安全を確保することに重点をおいて、専門的な知識や技術を駆使して、自然現象の監視、分析そして予測を常に進化させています。

 私たち気象台職員は一体となって、行政機関(県、市町村)との連携を強化し、市町村単位の地域コミュニティとのつながりを深めて、近年の多発する極端な気象現象に対する知識を共有しながら地域社会全体の防災意識を高め、積極的に防災リスクを最小限に抑える対策に取り組んでいきます。

 そして、地域社会の一人ひとりの皆さまから信頼される気象台として、一層の尽力をしていきますので、ご支援ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

令和5年4月
盛岡地方気象台長 堀川 道広