2016年(平成28年)9月28日~29日の前線による大雨

概況

【気象の状況】
対馬海峡に停滞していた前線は、28日から29日にかけて九州北部付近までゆっくり南下した。
前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となったため、28日朝から29日昼前にかけて五島を中心に断続的に発達した積乱雲が流れ込んだ。

【大雨の状況】
南部、北部、五島では、28日朝から非常に激しい雨が降り、特に 28日昼前から昼過ぎにかけて五島市付近と新上五島町付近では、解析雨量で1時間に約110mmを超える猛烈な雨となった。
その後も28日夜遅くにかけて非常に激しい雨が降り、頭ヶ島(新上五島町)では28日の日降水量が400mmを超え観測史上1位を更新するなど記録的な大雨となった。

【災害の状況】(長崎県危機管理課調べ9月29日21時45分現在)
○人的被害 重症1名 がけ崩れにより住家に土砂が流入。避難のため住家から出ようとして転倒し腰を強打。70代男性が腰椎圧迫骨折
○住家被害 一部破損1棟(五島市奈留町大串のがけ崩れ)
      床上浸水1棟(新上五島町榎津郷)
      床下浸水2棟(五島市岐宿町小川原)
      床下浸水2棟(新上五島町日島郷、榊ノ浦郷)
○道路被害 3か所(五島市久賀町市道、五島市岐宿町憩坂、岐宿町農道城岳線)
○崖崩れ 8か所(五島市岐宿町小川原、五島市奈留町大串人家裏、五島市岐宿町奈切バス停付近、五島市久賀町民家裏、五島市岐宿町水ノ浦民家裏、五島市岐宿町川原西福寺裏、上五島町間伏郷滝ヶ原、新上五島町青方郷大曽)

2016年(平成28年)9月28日、29日09時の天気図

災害時気象資料:平成28年9月28日から29日にかけての長崎県の大雨について


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