【気象の状況】
対馬海峡付近に梅雨前線が停滞し、前線に向かって台風第５号からの暖かく湿った空気が流れ込んだ。
また大型の台風第５号は、18日から20日にかけて東シナ海を北上し、21日には朝鮮半島を通過して日本海へ進んだ。

【大雨の状況】
九州北部地方では大気の状態が非常に不安定となったため、長崎県では18日から22日にかけて局地的に猛烈な雨が降り、大雨となった。
19日日中は小康状態となったが、再び20日には対馬市と五島で猛烈な雨となり、対馬市美津島付近で８時40分、五島市付近では10時30分に記録的短時間大雨となる約110ミリの雨を解析した。
20日10時05分に五島（五島市、新上五島町、小値賀町、佐世保市（宇久地域）、西海市（江島・平島））・対馬市に警戒レベル導入後初となる警戒レベル５相当情報の大雨特別警報を発表した。
大雨特別警報は15時10分に五島を、16時10分に対馬市を解除した。
18日から22日までの総降水量は、鰐浦332.0ミリ、美津島391.0ミリ、厳原476.5ミリ、小値賀399.5ミリ、頭ヶ島310.5ミリ有川402.5ミリ、福江436.5ミリ、上大津377.5ミリを観測した。
美津島と小値賀では日降水量の観測史上１位を更新し、美津島、小値賀、頭ヶ島、有川、福江、上大津では７月の日降水量の極値を更新した。

【災害の状況】（長崎県危機管理課調べ７月19日17時00分現在）
住家被害　床上浸水２棟　対馬市：２棟

【災害の状況】（長崎県危機管理課調べ７月22日06時00分現在）
人的被害　軽傷４名　新上五島町：３名、長崎市：１名
住家被害　床上浸水９棟　対馬市：７棟、新上五島町：２棟
　　　　　床下浸水３棟　対馬市：１棟、佐世保市：１棟、長崎市：１棟
非住家被害２棟　佐世保市：１棟、新上五島町：１棟（上小串公民館）
その他の被害
　•がけ崩れ43箇所　新上五島町：22箇所、五島市：14箇所、対馬市：５箇所、小値賀町：１箇所、長崎市：１箇所
　•道路10箇所　新上五島町：２箇所、五島市：３箇所、対馬市：４箇所、諫早市：１箇所
　•河川護岸崩壊1箇所　五島市：１箇所