平成13年1月14日から16日にかけて、長崎県をはじめとする九州北部地方では、大陸から強い寒気が流れ込んで、冬型の気圧配置が続いた
長崎県では長崎地方南部を中心に雪が降り続き、平野部でも積雪し大雪 となった。とくに、長崎では15日に13cm、16日に14cmの最深積雪を観測し、1906年の統計開始以来第5位の記録となった。また、10cm以上の積雪としては、1967年以来34年ぶりの記録となった。
気温
期間中、強い寒気の影響で長崎県内の各地で、最高気温が0℃を上回らない「真冬日」となるところが多かった。
影響
この大雪と低温のため県内の各交通機関で運休・遅延などの交通障害が発生ほか 、市街地では歩行者の転倒、車のスリップ等の事故が相次ぎ、また、水道管の凍結・破裂・断水等も発生し、市民生活への影響は大きなものがあった。
大雪の原因
今回、長崎県で大雪となった主な原因は、大陸のシベリア奥地にあった寒気が中国東北部を経由して日本付近に南下したことによる。15日から16日にかけて、九州地方の上空約5,000mではマイナス25℃、約1,500mではマイナス12℃と第一級の寒気が流れ込み、しかも、数日間持続した。この間、黄海や東シナ海上で発生した雪雲は、北西あるいは西北西の季節風に乗って九州北部地方に達し、長崎県内各地で雪が降り続いた。また、15、16日両日は上空約1,500mでは西よりの風が続いたために、風下にあたる長崎地方南部では長時間にわたって雪が降り続き、しかも、寒気の影響で地上の気温が0℃を上回ることがなかったために降った雪が融けず、記録的な積雪となった。