2020年(令和2年)9月6日~7日の台風第10号

概況

【気象の状況】
9月1日に小笠原近海で発生した台風第10号は発達しながら南西に進み、その後、日本の南を西北西に進んで4日18時には中心の気圧は920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートルの非常に強い勢力に発達した。
6日には南大東島や奄美大島付近の海上を特別警報級の勢力を維持して北上し、7日には中心の気圧945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速45メートルの大型で非常に強い勢力で長崎県五島列島を通過した。
長崎県では6日夜のはじめ頃から7日昼前にかけて風速25メートル以上の暴風域に入った。
その後、朝鮮半島や日本海を北上し、8日3時には中国東北区で温帯低気圧となった。
【大雨の状況】
長崎県では大気の状態が非常に不安定となったため、五島市で7日01時59分までの1時間に88.0ミリの猛烈な雨となった。
6日から7日までの総降水量は、福江で178.5ミリ、上大津で165.5ミリ、雲仙岳で123.5ミリ、有川で107.5ミリを観測した。
【暴風の状況】
最大瞬間風速は、野母崎で59.4メートル、鰐浦で48.9メートル、美津島で44.2メートル、大村で42.2メートル、石田で40.6メートル、松浦で35.0メートル、大瀬戸で32.1メートル、口之津で30.3メートルの観測史上1位の値を更新した。
また、最大風速は、厳原で31.4メートル、美津島で31.0メートル、鰐浦で29.7メートル、松浦で16.5メートルと観測史上1位の値を、佐世保で26.3メートルと9月の1位の値をそれぞれ更新した。
【災害の状況】(長崎県災害対策本部9月9日15時00分現在)
●人的被害:重傷2名長崎市:2名
      軽傷14名長崎市:4名、佐世保市:3名、雲仙市:2名、五島市:4名、時津町:1名
●住家被害:半壊1件小値賀町:1件、一部損壊8件長崎市:6件、対馬市:1件、川棚町:1件
●非住家被害:11件長崎市:1件、平戸市:2件、対馬市:2件、五島市:3件、島原市:3件、小値賀町:1件
●港湾関係施設被害:8件
●その他の被害:がけ崩れ五島市:3箇所

台風経路図

気象庁リンク:台風第10号による暴風、大雨等  令和2年(2020年)9月4日~9月7日 (速報)

災害時気象資料:令和2年台風第10号による9月6日から7日にかけての長崎県の気象状況について


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