季節により変化する植物及び動物の状態を観測することを、生物季節観測といいます。
生物季節観測は、生物に及ぼす気象の影響を知るとともに、その観測結果から季節の遅れ進みや地域毎の気候の違いなど総合的な気象状況の推移を知ることを目的に、1953年から全国で統一した観測方法が開始されました。
観測の方法は、原則決まった範囲内の場所で観測担当者の目視または聴覚による認識によって、現象を確認した日が記録されます。
※統計開始は1953年です。ただし、アジサイ、サルスベリ、ススキ、イチョウは、1963年です。
生物季節観測の情報(気象庁HP)
令和3年(2021年)1月1日より観測の種目・現象の変更により、観測対象が6種目9現象となりました。
"観測廃止"の項目は、令和2年(2020年)12月31日で観測を廃止しました。
発芽日の観測
発芽は,葉芽について観測しています。
目測によって対象とする植物の芽の総数の約20%が発芽した最初の日を、その植物の発芽日といいます。
開花日の観測
植物の観測のうち比較的小型な小さな花が数多く咲く種目(ソメイヨシノ・ウメ・ノダフジ・サルスベリ)については5~6輪、それ以外の花は2~3輪で開花となります。
また、すすきは葉鞘から抜きでた穂の数が、穂が出ると予想される全体の20%に達したと推定される最初の日としています。
満開日の観測
対象とする植物の花が咲き揃ったときの約80%以上が咲いた状態を満開といい、その日となった最初の日をその植物の満開日といいます。
紅(黄)葉日の観測
対象とする植物を全体として眺めたときに、その葉の色が大部分紅(黄)色系統の色に変わり、緑色系統の色がほとんど認められなくなった最初の日を、その植物の紅(黄)葉日といいます。
落葉日の観測
目測によって対象とする落葉樹の葉の約80%が落葉した最初の日を、その落葉樹の落葉日とします。強風により強制的に落葉した場合も先に述べた方法で観測した日をもって落葉日としています。