東海地方の降雪の特徴

 県内で積雪となるのは、日本付近に強い寒気が南下して、北西の季節風が強まる場合がほとんどで、南岸低気圧による積雪もありますが、回数は多くはありません。
 下の地形を見ると、若狭湾から伊勢湾にかけてやや山地の低くなっているところがあるのがわかります。冬の日本海で発生する雪雲は、全般に雲の高さが低いため、太平洋側に流れ込むには、このような場所で多くなります。

愛知県の地形

愛知県の地形(標高が高い場所ほど黒く表示しています)


  下図は、上空の風向きによって、日本海からの流れ込む降水が、どの地域に多くなるかを示したイメージ図です。日本海側を中心に降水が多く、岐阜県の山間部や飛騨地方でも多くなっていることがわかります。
 愛知県の場合、色が薄く雪雲が流れ込むことは全体には少ないのですが、下図の例2の場合は尾張地方や三河山間部でやや多くなっています。
 北西風が強い時でも、風向きがやや西よりであったり(例1)、やや北よりである(例3)場合は県内に流れ込むことは少なくなります。
(雪雲や雨雲が多く予想される場所ほど青く表示しています)


  上空の風が、北西よりやや西よりの場合。   上空の風が、北西の場合。          上空の風が、北西よりやや北よりの場合。 凡例
岐阜県中心のパターン 雪雲が流れやすいパターン 三重県に流れやすいパターン
例1
 若狭湾からの流れ込みも岐阜県が中心で、愛知県にはほとんど流れ込みはない。
例2
 愛知県内に、最も流れ込みやすいケース。尾張地方や東三河山間部で多くなる。
例3
 若狭湾からの流れ込みは三重県中心で、愛知県では三重県境の一部に流れ込みがある。