奈良地方気象台長からのメッセージ


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奈良地方気象台のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。台長の廣尾進(ひろおすすむ)です。

令和8年(2026年)が始まりました。本年もどうぞよろしくお願いします。


はじめに、今年1月6日に島根県東部を震源とする地震が発生し、島根県と鳥取県では最大震度5強を観測しました。その後も地震活動が続いています。けがをされた方々や災害の影響を受けたすべてのみなさまに心よりお見舞い申し上げます。この地震では、西日本の広い範囲で震度3~4を観測し県内でも震度2を観測しています。一昨年元日の「令和6年能登半島地震」では多くの尊い命が失われ、甚大な被害に見舞われました。地震はいつ起きるかわかりません。

今年は、昭和21年(1946年)に発生した昭和南海地震から80年、昭和11年(1936年)に発生した河内大和地震から90年となります。次の南海トラフ沿いの巨大地震はいつ起きてもおかしくありません。

この機会に、あらためて地震への備えを確認していただき、自分の命や大切な人の命を守るため、日頃から準備をお願いします。


これから2月はじめ頃にかけては、1年で最も寒い時期となります。

奈良県は日本海側に比べて雪が降ることは少ないですが、上空に強い寒気が流れ込み西高東低の冬型の気圧配置が強まると、県内でも日本海や瀬戸内海からの湿った空気や雪雲が流れ込み、山地を中心に雪を降らせます。普段雪の少ない北部でも、西よりの風と北よりの風が集まれば雪の降り方が強まり大雪となることもあります。

また、3月頃にかけて紀伊半島の南を低気圧が発達しながら進むときには(「南岸低気圧」と呼びます)、雨や雪が広い範囲に降り、気温が下がると湿った重たい雪となって積もるため大雪となることがあります。

雪の重みで倒木や電線の断線による停電、ビニールハウスなど農業施設が倒壊することがありますので注意が必要です。

気象台が発表する大雪や雪に関する気象情報や大雪注意報・着雪注意報等に留意していただき、積雪や路面の凍結による交通障害等に十分気をつけていただくようお願いします。


初冬から春にかけては空気が乾燥する時期でもあり、火災が起こりやすくなります。

昨年の2月~3月は全国各地で大規模な林野火災が発生し、住宅など建物まで延焼する事態となりました。

林野火災は、人命や家屋等への危険が生じ、森林資源の焼失と土砂災害等の二次被害につながる可能性もあります。

乾燥注意報を発表しているときは特に、火の取扱いには十分注意していただくようお願いします。

空気の乾燥は感染症のリスクが増加し、冬は気温の変化も大きくなるので、体調管理にも留意してください。


最後に、令和8年5月下旬より、新たな防災気象情報の運用を開始する予定です。

防災気象情報(大雨、河川氾濫、土砂災害、高潮)を5段階の警戒レベルにあわせ、警報・注意報の情報名が「レベル○」と数字を付けた名称に変わります。

また、対象災害ごとの情報として整理し、レベル4相当の情報として「危険警報」を新設します。

避難情報の警戒レベルと防災気象情報の対応が明確になり、住民のみなさんにとっていただく防災行動を直感的にご理解いただけるようになります。


詳しくは、こちらを参照してください。

新たな防災気象情報について(令和8年~)





令和8年 1月

奈良地方気象台長  廣尾 進