平成16年(2004年)新潟県中越地震
はじめに
2024年は新潟県中越地震から20年!
2004年(平成16年)10月23日、新潟県中越地方を震源とするマグニチュード(M)6.8の大地震が発生し、本震に続いて活発な余震活動が発生しました。この地震により、68人の方が亡くなり、4,805人の方が負傷し、3,175棟の住居が全壊するなど、新潟県を中心に大きな被害が生じました。また、避難者は多い時には10万人を超えました。
2024年は、新潟県中越地震から20年の節目の年です。
過去の災害を振り返り、地震への備えを改めて確認していただくために、このページをご活用ください。
概要
北緯 37度17.5分
東経 138度52.0分
深さ 13km
マグニチュード 6.8
2004年(平成16年)10月23日(土)17時56分、新潟県中越地方を震源とするマグニチュード(M)6.8の大地震が発生しました。この地震により、新潟県の川口町で震度7、小千谷市と長岡市で震度6強、魚沼市と刈羽村で震度6弱を観測したほか、東北地方から近畿地方にかけての広い範囲で震度を観測しました。
この地震の大きな特徴として、震度7をもたらした強烈な強震動と本震に続いた活発な余震活動があります。最大余震における強震動は、わたしたちがいつも地表で受けている重力加速度980galを大きく上回る、最大合成加速度2500galを超える強震動が史上初めて観測されました。 また、本震に続くやや規模の大きな余震活動(M4.0以上)は、それ以前に発生した主な陸域の浅い地震の余震活動と比べて、本震発生直後1週間程度にわたって特に活発でした。
この地震により、68人の方が亡くなり、4,805人の方が負傷して、新潟県を中心に大きな人的被害が生じました。このほか、住家全壊3,175棟、住家半壊13,810棟、住家一部破損105,682棟、建物火災9棟などの物的被害が生じました。また、避難者は多い時には10万人を超え、多くの住民が避難生活を余儀なくされました。(平成16年(2004年)新潟県中越地震について-内閣府防災情報(被害状況の詳細はこちら))。
気象庁はこの地震を「平成16年(2004年)新潟県中越地震」と命名しました。
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地震の被害の特徴など
新潟県中越地震による被害の特徴として、日本有数の地すべり地帯である新潟県中越地方の中山間地を震源域とする地震であったため、斜面の崩落などの地盤災害に伴う様々な被害がありました。具体的には、土砂災害による家屋の倒壊、道路の寸断と集落の孤立、河道の閉塞による浸水被害や住民避難、農地等生活基盤の被害と観光資源への被害が発生しました。
気象庁は2004年当時、地震の発生後に直ちに震度速報、地震情報等の発表を行ったほか、余震発生確率の情報を発表し、関係機関の応急対策を支えました。また、降雨・融雪による二次災害防止・軽減の観点から、気象注意報・警報の基準を下げて運用しました。さらに、地震機動観測班を現地に派遣し、大きな揺れを観測した市町村の被害状況等についての調査を実施しました。
気象庁は2024年現在、このような地震災害を防止・軽減するために緊急地震速報、地震情報、長周期地震動に関する観測情報、南海トラフ地震関連情報等を発表し、注意や警戒を呼びかけています。突然襲ってくる地震から身を守るためには、これらの情報を理解し、迅速な避難(安全確保)と日頃からの備えを行うことが重要です。
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被害写真
屋根の一部が崩落して瓦が散らばった神社
[長岡市川口地区]
[長岡市川口地区]
長さ約50mにわたり約2m崩落した国道291号
[小千谷市薭生(ひう)地区]
[小千谷市薭生(ひう)地区]
広く浸水した河道の閉塞
[長岡市山古志木籠(こごも)地区]
[長岡市山古志木籠(こごも)地区]
より多くの写真はこちらに掲載しております。
被害状況の写真一覧関連リンク
参考資料・出典
- 気象庁技術報告第127号〔平成16年(2004年)新潟県中越地震調査報告〕
- 災害時地震速報 平成16年(2004年)新潟県中越地震 平成16年11月10日 気象庁
- 国土交通省 航空・鉄道事故調査委員会『鉄道事故調査報告書 報告書番号:RA2007-8-1 東日本旅客鉄道株式会社 上越新幹線浦佐駅~長岡駅間 列車脱線事故』
- 国土交通省 北陸地方整備局 平成17年12月 新潟県中越地震-北陸地方整備局のこの一年-
- 平成16年11月10日 地震調査研究推進本部地震調査委員会 第134回資料 新潟県中越地方の地震活動の評価
※「平成16年(2004年)新潟県中越地震」特設ページのセクション「はじめに」で掲載している被害状況写真の出典を記載しました。(令和6年8月23日)