十勝の気候・気象

四季の特徴


 年を通じて最も日照時間が多く、気温の急激な上昇と乾燥、そして強風の季節です。強風は、しばしば農耕地の表土を飛散し、播種または移植直後の農作物に被害をもたらします。また、5月は降雪や遅霜による被害も起こりやすい時期です。日平均気温が10℃を越える日は平年で5月5日頃となっており、帯広の桜もこの頃までに開花を済ませ満開を迎えています。


 日平均気温が20℃前後で、最高気温が30℃以上の真夏日の日数は、帯広は12.5日と多く道内気象官署で1位となっています。一方、十勝の海は6・7月を中心に海霧の発生が多く、ときとして内陸部へ入り込み低温や日照不足をもたらし、冷害の原因になります。


 一般に晴天が多いですが、霜の訪れが早く(帯広の早霜の記録は1913年9月14日)、早霜は登熟期の農作物への影は大きく、収穫の秋の関心事です。


 冬型の気圧配置になると晴天が続きます(通称“十勝晴れ”とも呼ばれています)。冬期(12・1・2月)の日照時間の平年値は、帯広では551.7時間で道内気象官署で第1位となっています。
 このため、厳冬期の冷え込みは厳しく、場所によっては-30℃以下まで下がる日もあります。帯広の最低気温の記録は、現在地に移転(1915年)する前の-38.2℃(1902年1月26日)となっており、これは、気象官署の観測した値としては旭川の-41.0℃に次ぐ記録です。
 降雪量は一般的に少ないですが、2・3月に一時的に多量の降雪となることがあり、帯広の降雪の深さの日合計102cm(1970年3月16日)は道内気象官署で第1位となっています。

「帯広の四季」(pdfファイル988KB)
「寒候期現象(霜・結氷・雪・積雪・長期積雪)初終日の記録」※毎年7月頃更新 (pdfファイル114KB)

120年間の気象

 依田勉三率いる晩成社による十勝の開拓が始まってから約130年。十勝地方は日本一の農業地域になりました。十勝農業発展のために「十勝測候所」が設置されてから2012年1月7日でちょうど120年、この間に十勝地方の気象も大きく変化しました。十勝地方の気象の変化と、近年の気象や地震・津波の災害をまとめました。


「120年間の気象」(pdfファイル1.3MB)
内容・・・過去と現在の帯広測候所/帯広の温暖化の現状/帯広の温暖化の現状/帯広の気温 120年間の記録/暖かくなった帯広の冬/帯広の降水量・降雪量/帯広の霧日数と湿度/サクラの開花日の変化