十勝地方と周辺の 登山者のための気象・火山情報

日高山脈、大雪連峰、阿寒方面の気象情報・火山情報をお伝えしています。スカイスポーツにもご利用ください。


まずは週間予報から!

 登山の予定を立てる時には、まずは週間天気予報をチェックします。気象庁では「晴れ」や「雨」といった天気の予想は、1週間先までしか行っていません。また、「夕方から晴れ」、「昼前一時雨」といった細かな天気予報は、3日くらい先までが実用的な精度です。予想期間が長くなるほど精度は落ちますので、信頼度という確率を付けています。週間予報を利用するときには、この予想のずれを考慮して、前後の日の天気や、近隣の地方の週間予報(十勝地方の山であれば、近隣の上川地方や日高地方の週間予報)も参考にしてください。なお、週間予報の降水確率は予想日の一日を通した確率です。(週間予報は、毎日11時と17時に発表しています)予報期間内に台風の影響がある場合には、予想は大きく変わることがあります。また、梅雨や秋雨前線などの停滞前線の付近でも天気は大きく変わりやすいので注意が必要です。また、天気だけではなく、日の出・日の入りの時刻もチェックしておきましょう。海上保安庁国立天文台のサイトで、任意の場所の日の出・日の入りの時間を計算することができます。ただし公開されている日の出・日の入り時刻や、計算して求めた時刻は、標高0メートルと仮定して計算していることが多いので、実際に利用する際には数十分の遅れ・進みが生じることがあります。十勝岳や雌阿寒岳などの火山に登る際には、最新の噴火警報・予報もチェックします。火山活動が静穏な状態であっても、活火山であることに留意し、決して火口に近づいてはいけません。目には見えない有毒なガスが発生している可能性がありますので、決められた登山道を歩いてください。

登山の用意


前日や当日は最新の天気予報を

 日程も決まり、いよいよ楽しみな登山日が迫ってきました。一日3回(5時、11時、17時)発表される、最新の天気予報をチェックします。それぞれの山の天気は分布予報が便利です。予報だけではなく、気象庁ホームページの気象統計情報のページで、72時間(3日間)の総降水量なども見ておくと、登山道や沢の状態を考慮することができます。
 リンク集の民間気象会社のページでは、登山に欠かせない高層天気図や予想図を掲載しているサイトもあります。気象庁ホームページでは、昨日までの高層気象官署のデータを検索できます。また、帯広測候所内に設置してあるウィンドプロファイラによる上空の風向・風速データはリアルタイムで見ることができます。
 なお、万が一の事態に備えて、下山予定日以降の週間予報もチェックしておきましょう(天気予報は毎日5時、11時、17時に発表しています。週間予報は11時と17時に内容を更新します)。

天気予報の確認

登山中でも気象状況に注意

 山の天気は平地に比べて非常に変化が激しいのは、皆さんご承知のことと思います。天気が変化する原因のひとつが、山の斜面により空気が強制的に上昇することです。上昇気流はスカイスポーツには欠かせないものですが、同時に雲を発生・発達させるための要因でもあります。また、急に発生する霧(ガス)も登山には付き物ですが、ガスは山にかかった雲の中にいる状態です。もし地上と携帯電話などが通じるようであれば、何合目付近まで雲に覆われているか見てもらうこともできるでしょう。 携帯電話は、登山口付近では通じなくても、電波の通りが良い登山途中では通じる場合があります。携帯電話が使えたら、国土交通省の「防災情報提供センター」で最新の注意報などの気象情報をチェックしましょう。気象レーダーによる雨雲の様子や雨量計のデータをリアルタイムで見ることができます。 また、最近の携帯電話はGPS機能(衛星による位置情報)を備えた機種も多く、とても正確に今いる場所がわかります。こうした機能を普段からすぐに使えるようにしておいたり、気象情報を提供しているサイトをお気に入り(ブックマーク)に登録しておくと役に立つことでしょう。民間気象会社でも、様々な気象情報提供サービスを行っていますので、参考にしてみてください。

持ち物にはコンパスやヘルメットも

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