沖縄本島地方の気候

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要約

 沖縄本島は、およそ北緯26度、東経127度に位置する、沖縄県では最大の面積を持つ島です。気象台では、沖縄本島とその周辺離島を合わせて、「沖縄本島地方」と呼んでいます。
 沖縄本島地方は一年を通じて温暖な気候です。天気は6月の梅雨明けから10月頃までは晴れの日が多く、冬には曇りや雨の日が多くなります。春は天気が周期的に変わり、梅雨に向け次第に蒸し暑くなってゆきます。台風は一年間に7個程度接近します。

地理

 気象台では、沖縄本島とその周辺離島を「沖縄本島地方」と呼んでいます(図 1)。
 沖縄本島(正式には沖縄島)は、およそ北緯26度、東経127度に位置する、沖縄県の中では最大の面積を持つ島です。南北に細長い形をしており、最南端から最北端までの距離は約100kmです。地形は、島の南部は比較的平地が多く、北部は山がちとなっています。周囲には、大小の離島が点在しています。その中で最大の島が、那覇の西方、約100kmに位置する久米島です。

沖縄本島地方

図1 沖縄本島地方

気候の特徴

 年平均気温は那覇で23℃前後です。同じ県内の宮古島や石垣島と比べて、北に位置するため、やや(0.5~1℃程度)低くなっています。といっても、本土に比べればはるかに暖かく、東京や大阪と比べると、年平均気温は6~7℃程度、沖縄本島地方の方が高くなっています。
 年間の気温の変化を見ると、1月に最も低く、7月に最も高くなります(図 2)。那覇と本土の気温を比べてみると、夏の気温は北日本を除く地方とあまり変わらないのに対し、冬は10℃近くも那覇の方が暖かくなっています。このように、沖縄の気温は、冬にあまり寒くならないことが大きな特徴と言えます。

各地の月平均気温平年値

図2 各地の月平均気温平年値(統計期間:1981~2010年)

 湿度は一年を通じて高く、月平均相対湿度は冬場でも70%弱、梅雨時期には80%以上に達します。本土の梅雨時期や真夏でも月平均相対湿度は70~75%程度なので、いかに湿度が高いかがわかります。
 年降水量は那覇で約2000ミリで、これは日本国内では多い部類に入ります。月別にみると、梅雨時期の5~6月と、台風の影響を受けやすい8~9月に降水量が多くなっています(図 3)。

那覇の月降水量平年値

図3 那覇の月降水量平年値(統計期間:1981~2010年)

各季節の天気

 各季節の天気は那覇で6月下旬の梅雨明け後から10月くらいまで晴れの日が多く、11月~5月までは曇りや雨の日が多くなっています。8月を例外とすれば、ちょうど東京と逆のパターンとなっています(図 4)。

晴れ日数

図4 晴れ日数(日照率40%以上の日数)月合計の平年値(統計期間:1981~2010年)
赤は晴れの日が多い、青は晴れの日が少ない。

日最大UVインデックスの月平均値

図 5 日最大UVインデックスの月平均値(推定値。那覇、東京)。1997~2008年の平均。

 季節別にみると、春(3~5月)は天気が周期的に変わることが多く、蒸し暑くなる日もあれば、寒気が入り肌寒さを感じる日もあります。5月の上旬には梅雨入りし、6月の下旬に梅雨明けとなります。
 夏(6~8月)は、6月下旬に梅雨明けすると、太平洋高気圧に覆われて晴れの日が続くようになります。これに伴い、この時期には紫外線が年間で最も強くなるため、特に注意が必要です(図 5)。ただし、最高気温は本土より低いことが多く、35℃を超えることは稀です。また、この頃から台風が接近しやすくなってきます。
 秋(9~11月)も晴れの日の割合が多い時期です。気温は徐々に下がり始めますが、たいていは10月までは夏日となる日が多くなります。11月を過ぎ、低気圧の通過後に冬型の気圧配置が現れるようになると、大陸からの寒気の影響を受け、曇りの日が増え始めます。
 冬(12~2月)は、曇りや雨の日が続きます。月間日照時間は、7月の240時間程度に対して、1月は100時間未満と極端に少なくなります。大陸の寒気が、温かい東シナ海を通過するときに雲が発生し、沖縄の島々を覆うためです。現象としては、本土の日本海側の雪雲に似ていますが、雪が降ることは滅多にありません。気象台の観測開始以来、沖縄本島地方での雪の記録としては、昭和52(1977)年2月17日の久米島でのみぞれの観測と、平成28(2016)年)1月24日~25日の久米島や名護でのみぞれの観測があります。

台風

 沖縄県は台風の影響を受けやすい地域です。1年間の台風接近数平年値は、本土の5.5個に対し、沖縄は7.4個と大きく上回ります。表 1の台風の月別接近数平年値によると、6月から10月にかけて多く接近することがわかります。

表1 台風の月別接近数平年値(統計期間:1981~2010年)

台風の月別接近数平年値

 台風の通るコースは月により特徴がみられます。図 6は、主な経路を月ごとに描いたもので、6月から9月までは沖縄付近で進行方向を変えるコースを取りやすいことがわかります。台風は進路の転向点付近で速度が遅くなる傾向があるため、沖縄県では台風による風雨の影響が長時間にわたることがあり、時には丸1日(24時間)以上も暴風に曝されます。

台風の月別の主な経路

図6 台風の月別の主な経路
(実線は主な経路、破線はそれに準ずる経路)