網走・北見・紋別地方の最深積雪の将来予測

概要

  • 網走・北見・紋別地方では、2℃上昇シナリオ、4℃上昇シナリオのいずれにおいても、年最深積雪が有意に減少する。20世紀末と比較して、2℃上昇シナリオでは約11%、4℃上昇シナリオでは約45%の減少が予測されている。

網走・北見・紋別地方の最深積雪の変化

網走・北見・紋別地方の最深積雪の変化 網走・北見・紋別地方の年最深積雪の将来変化(%)
20世紀末(1980~1999年平均)に対する21世紀末(2076~2095年平均)における年最深積雪の比率を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。棒グラフの色は灰が20世紀末、青が2℃上昇シナリオ、赤が4℃上昇シナリオで予測される将来変化率に対応する。地点毎にバイアス補正をした予測データを用いている。
20世紀末 2℃上昇シナリオ 4℃上昇シナリオ
年最深積雪 (77 - 125) 89 (67 - 109) 55 (41 - 70)
網走・北見・紋別地方の年最深積雪の将来変化(平均値及び年々変動の幅)(%)
2℃上昇シナリオ、4℃上昇シナリオのそれぞれについて20世紀末(1980~1999年平均)に対する21世紀末(2076~2095年平均)における年最深積雪の比率(%)を「将来変化率(年々変動の下限~上限)」で示し、信頼水準90%で有意に減少する場合は赤字としている。20世紀末については年々変動の幅のみ示している。地点毎にバイアス補正をした予測データを用いている。

解説

北海道内陸部には、厳冬期の最深積雪が増加する地域もあると予測されている。これは、気温上昇による水蒸気量の増加に伴って降水量が増加し、かつ温暖化が進んだとしても十分に(雪が融けない程度に)寒冷な地域であれば、積雪量が増加することによるものと考えられるが、地域規模での降水量の予測の不確実性を考慮すると、確信度は低い。「日本の気候変動2020」(詳細版)第6章を参照。