平成30年北海道胆振東部地震

はじめに

 平成30年(2018年)に発生した北海道胆振東部地震では、地震による強い揺れで大規模な斜面崩壊が発生するなど大きな被害が発生しました。このページでは地震の概要や被害、強い揺れから身を守るための知識と要点をまとめました。 過去の災害を今一度記憶にとどめ、改めて地震への備えをご確認ください。

地震の概要と被害状況

 2018年(平成30年)9月6日03時07分、北海道の胆振地方中東部を震源とする地震が発生しました。 地震の規模を示すマグニチュードは6.7、最大震度は厚真町の震度7で、北海道で観測史上初めて震度7を記録した地震です。 気象庁はこの地震の名称を「平成30年北海道胆振東部地震」と定めました。
 この地震では、震源地周辺で広範囲に大規模な斜面崩壊が発生したほか、 震度6弱を観測した札幌市などで液状化現象が発生し、住宅や道路に被害が出ました。 これらにより、道内では死者44人および多数の住家損壊など大きな被害が生じました。 また、この地震の影響で複数の発電所が停止したことにより、道内全域で大規模停電が発生しました。

地震の概要と震度分布

被害の状況
写真左:厚真町で発生した大規模な斜面崩壊(北海道開発局提供)
写真右:札幌市清田区で発生した液状化現象
人的被害は「平成30年胆振東部地震による被害状況等(第123報)」(北海道 令和3年8月1日時点)より作成
住家被害は「平成30年北海道胆振東部地震に係る被害状況等について」(内閣府 平成31年1月28日15時現在)より作成


被害をもたらした「強い揺れ」

 この地震では、厚真町で震度7を観測したほか、胆振・日高地方から石狩・空知地方にかけて震度5強以上の揺れを観測しました。 震度5強の揺れでは、物につかまらないと歩くことが困難になり、棚にある食器類や本の多くが落ちて、固定していない家具が倒れることがあります。 震度6強以上の揺れでは、人は自分の意志で動くことができず、耐震性の低い建物が倒壊したり、 耐震性の高い建物でも壁などにひび割れや亀裂などの被害が生じたりするほか、大規模な地すべりや山体崩壊が発生することがあります。

建物被害の状況
地震により大きな亀裂が生じた厚真町の旧小学校校舎

斜面崩壊の状況
厚真町の斜面崩壊箇所の様子(北海道開発局提供)


地震に関する知識・解説

 地震はどうして発生するのか、震度とマグニチュードの違い、緊急地震速報を見聞きした場合の対応を以下のページで解説していますのでご覧ください。


地震から身を守るために

 地震はいつ、どこで発生するかわかりません。家具の固定や物が落ちてこないスペースの確保、非常持ち出し品の確認など日頃から地震に備えることが大切です。 強い揺れを感じたら、あるいは緊急地震速報を見聞きしたら、慌てずにまずは身の安全を確保しましょう。