下関地方気象台長からのメッセージ

 下関地方気象台のホームページをご利用いただきありがとうございます。

 令和6年4月から台長を務めます 小島直美(こじま なおみ)です。

 

 近年、世界中で発生している記録的な高温や大雨などについて、地球温暖化との関連に言及された情報を見聞きする機会が多くなってきているところです。 これまでの観測によると、山口県を含む九州北部地方に関しても、下関の年平均気温が100年間で1.8℃上昇し、九州北部地方における1時間50ミリ以上の短時間強雨の回数が40年ほどの間に約1.4倍に増加するなどの事実が確認されています。

 

 短時間強雨が継続することによって発生する顕著な大雨は、多くの場合線状降水帯によってもたらされることが知られており、気象庁ではその予測精度の向上と情報の改善に努めています。

 令和5年7月1日未明には、この年に開始した直前予測に基づく線状降水帯発生の判定で初めての「顕著な大雨に関する山口県気象情報」を発表しました。

このとき、県内では降り始めからの総雨量が多いところで350ミリを超え、各地で被害が発生し県民生活にも大きな影響を及ぼしています。

 

 令和6年度は、半日程度前から言及している線状降水帯による大雨の可能性を、現在の「広域」から「県単位」に絞って発表する予定です。

これにより、これまで以上に効率的な防災活動に繋がることを期待しています。

 

 大雨災害から身を守るためには、あらかじめハザードマップにより災害リスクを確認しておくことや、市町からの避難情報に従うこととあわせて、キキクルなどの防災気象情報が災害の可能性が高まった時の早めの対応に役立ちます。是非、天気予報とともにご利用ください。

 

 これからも気象台は、適時適切な情報の発表に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

   下関地方気象台長 小島直美