東京のさくら


東京管区気象台が観測しているさくらの豆知識や統計情報を掲載しています。

東京管区気象台観測のさくら豆知識


Q.開花・満開の定義は?



A.開花日とは、標本木で5~6輪以上の花が開いた状態となった最初の日をいいます。満開日とは、標本木で咲き揃ったときの約 80%以上が咲いた状態となった最初の日をいいます。




Q.気象庁ではどうしてさくらの開花・満開を観測しているの?


A.さくらを含め気象庁では植物の生物季節観測を行っています。季節の遅れ進みや、気候の違いや変化など総合的な気象状況の推移を知ることを目的に生物季節観測を実施しています。




Q.さくら(そめいよしの)の観測はどこで行っているの?


A.靖国神社で観測を実施しています。開花・満開を観測する対象を「標本木」と言い、1966年から靖国神社のさくらを観測するようになりました。
それ以前は、気象庁構内に植えてあったさくらの木で観測していました。



Q.どうして標本木を気象庁から靖国神社に変えたの?


A.1964年に、気象庁は千代田区内にあり、同区内で庁舎を移転(千代田区大手町)しました。庁舎移転に伴い、庁内で標本木が確保できなくなったことから周辺で標本木を探したのではないかと考えられます。
※現在、気象庁は虎ノ門、東京管区気象台は清瀬市にそれぞれ移転しています。


Q.東京のさくらの観測の記録はいつからあるの?


A.生物季節観測として観測種目や方法を統一し、統計を開始したのは1953年(昭和28年)からです。
それ以前にも、東京のさくらの観測については1927年(昭和2年)から記録があり、靖国神社の境内での観測に移る前は、当時の気象庁の構内で観測をしていたようですが、詳細は不明です。


Q.東京の生物季節観測は、さくらの他にどのようなものがあるの?


A.さくらの開花と満開の他に、うめ・あじさい・すすきは開花、かえで・いちょうは紅(黄)葉と落葉の6種目9現象を観測しています。いずれも対象の木(標本木)を定めて実施しています。




Q.さくらの開花は早くなっている?


A.地球温暖化の影響で10年あたり1.2日早くなっています。長期的な気温の上昇傾向は続いており、しばらくは開花日が早くなる傾向は続くと考えられます。
 ただし、あまり気温が高くなりすぎると、そめいよしのの生育自体に影響がでる可能性があります。
 温暖化が進むと、関東や九州の太平洋沿岸などでは満開の桜が見られなくなったり、そめいよしのが開花しない地域が出ると予測する研究者もいます。

開花日・満開日の平年値や過去の記録


平年値(10年ごとに更新)

現在の平年値
1991年~2020年
(参考)過去の平年値 
1981年~2010年
開花日3月24日3月26日
満開日3月31日4月3日


過去の記録

  • 早い順位
1位2位3位4位5位6位
開花日3月14日
(2023年)
3月14日
(2021年)
3月14日
(2020年)
3月16日
(2013年)
3月16日
(2002年)
3月17日
(2018年)
1位2位3位4位5位6位
満開日3月21日
(2002年)
3月22日
(2023年)
3月22日
(2021年)
3月22日
(2020年)
3月22日
(2013年)
3月24日
(2018年)

  • 遅い順位
1位2位3位4位5位6位
開花日4月11日
(1984年)
4月7日
(1970年)
4月6日
(1969年)
4月3日
(1986年)
4月3日
(1985年)
4月2日
(1988年他)
1位2位3位4位5位6位
満開日4月17日
(1984年)
4月15日
(1970年)
4月12日
(1965年)
4月11日
(1988年)
4月10日
(1986年)
4月10日
(1985年他)


(参考)さくらの開花日(統計開始は1953年)
 気象庁HPからご確認できます