冬になるとやってくる流氷...その "流氷"について少しお話します。
流氷の物語
12月の初め、シベリア大陸の沿岸で生まれた流氷はおよそ1ヵ月半をかけて北海道のオホーツク海沿岸近くまでやってきます。
この頃になるとオホーツクの沿岸も凍り始め、オホーツク海は流氷に閉ざされるのです。
流氷がオホーツク海をもっとも広く覆うのは3月の中頃で、この面積は北海道の約15倍の広さになります。
4月になるとオホーツク海に春が訪れます。暖かい南風が吹くと、流氷はとけながらシベリア大陸沿岸に去って行き、
6月中には全てとけて無くなってしまいます。
稚内地方気象台では、1946年から流氷の観測を行っています。
稚内市東浦に接岸した流氷
稚内地方気象台から見た流氷の写真(撮影日 令和2年3月6日)
稚内の海氷現象の初終日記録
| 統計期間 | 流氷初日 | 接岸初日 | 流氷終日 | 流氷期間 |
2024年(令和 6年) | 5年12月~6年5月 | | | * | * |
2023年(令和 5年) | 4年12月~5年5月 | 2月22日 | ― | * | * |
2022年(令和 4年) | 3年12月~4年5月 | ― | ― | * | * |
2021年(令和 3年) | 2年12月~3年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2020年(令和 2年) | 元年12月~2年5月 | 3月 6日 | ― | 3月10日 | 5日 |
2019年(平成31年) | 30年12月~令和元年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2018年(平成30年) | 29年12月~30年5月 | 2月 6日 | ― | 2月 7日 | 2日 |
2017年(平成29年) | 28年12月~29年5月 | 1月25日 | ― | 1月26日 | 2日 |
2016年(平成28年) | 27年12月~28年5月 | 3月 4日 | ― | 3月 4日 | 1日 |
2015年(平成27年) | 26年12月~27年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2014年(平成26年) | 25年12月~26年5月 | 2月21日 | ― | 2月28日 | 8日 |
2013年(平成25年) | 24年12月~25年5月 | 2月12日 | ― | 3月 7日 | 24日 |
2012年(平成24年) | 23年12月~24年5月 | 2月27日 | ― | 3月15日 | 18日 |
2011年(平成23年) | 22年12月~23年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2010年(平成22年) | 21年12月~22年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2009年(平成21年) | 20年12月~21年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2008年(平成20年) | 19年12月~20年5月 | 2月25日 | ― | 3月 4日 | 9日 |
2007年(平成19年) | 18年12月~19年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2006年(平成18年) | 17年12月~18年5月 | 4月 5日 | ― | 4月 5日 | 1日 |
2005年(平成17年) | 16年12月~17年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2004年(平成16年) | 15年12月~16年5月 | ― | ― | ― | 0日 |
2003年(平成15年) | 14年12月~15年5月 | 2月24日 | ― | 2月24日 | 1日 |
平年値 | 1991(平成3年)年~ 2020(令和2)年 | 2月19日 (15年) | ×× (2年) | 3月4日 (15年) | 14日 (16年) |
極値 | 最早(最長) | 1月 8日 (2001年) | 1月 9日 (2001年) | 1月24日 (1959年) | 73日 (1970年) |
最晩(最短) | 4月 5日 (2006年) | 3月21日 (1965年) | 4月 9日 (1965年) | 0日 (2019年) |
統計開始 | 1946年 | 1959年 | 1946年 | 1946年 |
【用語解説】
- 「流氷初日」:
- 流氷が海岸から初めて見えた日
- 「接岸初日」:
- 流氷が海岸の大半に接岸し沿岸に水路がなくなった最初の日
- 「流氷終日」:
- 海岸から最後に流氷が見られた日
- - :
- 現象の観測なし
- ×× :
- 現象を観測した年数が8年未満/
-
- * :
- 観測項目でない
- 平年値は現象を観測した年の値のみを用いて計算
- 流氷期間の平年値は、初日と終日の平年値から計算
- 平年値の(○○年)は、統計期間内に該当する現象を観測した年数
- 流氷終日は2021年に観測終了