地震・津波

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震度とは

[ 震度の観測 ]

  ある場所における地震の揺れの強弱の程度を表すのが震度です。
  震度は、以前は体感および周囲の状況から観測していましたが、平成8年(1996年)4月以降は、「計測震度計」により自動的に観測され、  「計測震度」と呼んでいます。
 気象庁が発表する震度は、気象庁、地方公共団体及び(独)防災科学技術研究所が全国各地に設置した震度観測点で観測した震度です。
  一般的に震度計は観測地点での揺れ(地震動)を計測していますが、地震動は地盤や地形に大きく影響されるため、同じ町、丁目内であっても場所によって震度が1階級程度異なる場合があります。 基本的な地盤の状態が異なる場合(例えば固い岩盤とやわらかい沖積地)などは、地震が起きたところからの距離がほぼ同じ隣り合う市町村であっても、観測される震度に差が生じることがあります。 また、地殻内のごく浅いところで地震が発生した場合、規模が小さくても人体に感じることがあります。その場合、揺れが感じられるのは狭い範囲に限られていることが多く、すぐ近くに震度計が無ければ、震度1以上(計測震度0.5以上)の揺れとして観測されないこともあり、この場合地震情報の発表はありません。

震度の算出方法

[ 震度と揺れの対応 ]

気象庁震度階級関連解説表の一覧

震度
階級
人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況 震度と揺れ等の状況
人は揺れを感じないが、地震計には記録される。 - - 震度0の概況
屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。 - - 震度1の概況
屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。
眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。
電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。 - 震度2の概況
屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。
歩いている人の中には、揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。
棚にある食器類が音を立てることがある。 電線が少し揺れる。 震度3の概況
ほとんどの人が驚く。
歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。
眠っている人のほとんどが、目を覚ます。
電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。
座りの悪い置物が、倒れることがある。
電線が大きく揺れる。
自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
震度4の概況
5弱 大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。
座りの悪い置物の大半が倒れる。
固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。
電柱が揺れるのがわかる。
道路に被害が生じることがある。
震度5弱の概況
5強 大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 棚にある食器類や書棚の本で、落ちるものが多くなる。
テレビが台から落ちることがある。
固定していない家具が倒れることがある。
窓ガラスが割れて落ちることがある。
補強されていないブロック塀が崩れることがある。
据付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。
自動車の運転が困難となり、停止する車もある。
震度5強の概況
6弱 立っていることが困難になる。 固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。
ドアが開かなくなることがある。
壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。 震度6弱の概況
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。
揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。
固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物が多くなる。
補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。
震度6強の概況
立っていることができず、はわないと動くことができない。
揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。
固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物がさらに多くなる。
補強されているブロック塀も破損するものがある。
震度7の概況

上の表で示した「人の体感・行動、屋内の状況、屋外の状況」のほか
木造建物(住宅)の状況鉄筋コンクリート造建物の状況地盤・斜面等の状況ライフライン・インフラ等への影響大規模構造物への影響」など 「気象庁震度階級関連解説表」の詳細は以下の資料を参照ください。 「気象庁震度階級関連解説表」[PDF形式:235KB] 気象庁震度階級の解説[PDF形式:1.4MB] (広報用資料)

[気象庁震度階級関連解説表の使用にあたっての留意事項(抜粋)]

  • 気象庁が発表している震度は、原則として地表や低層建物の一階に設置した震度計による観測値です。この資料は、ある震度が観測された場合、その周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示すもので、それぞれの震度に記述される現象から震度が決定されるものではありません。
  • 地震動は、地盤や地形に大きく影響されます。震度は震度計が置かれている地点での観測値であり、同じ市町村であっても場所によって震度が異なることがあります。また、中高層建物の上層階では一般に地表より揺れが強くなるなど、同じ建物の中でも、階や場所によって揺れの強さが異なります。
  • 震度が同じであっても、地震動の振幅(揺れの大きさ)、周期(揺れが繰り返す時の1回あたりの時間の長さ)及び継続時間などの違いや、対象となる建物や構造物の状態、地盤の状況により被害は異なります。
  • この資料では、ある震度が観測された際に発生する被害の中で、比較的多く見られるものを記述しており、これより大きな被害が発生したり、逆に小さな被害にとどまる場合もあります。また、それぞれの震度階級で示されている全ての現象が発生するわけではありません。
  • この資料は、主に近年発生した被害地震の事例から作成したものです。今後、5年程度で定期的に内容を点検し、新たな事例が得られたり、建物・構造物の耐震性の向上等によって実状と合わなくなった場合には変更します。
    ※ 気象庁では、アンケート調査などにより得られた震度を公表することがありますが、これらは「震度○相当」と表現して、震度計の観測から得られる震度と区別しています。