鹿児島地方気象台長の相澤です。
鹿児島県では、梅雨が明け夏本番を迎えています。連日のように真夏日となり、猛暑日となった日もあります。県内の観測点では日最高気温が観測史上1位となった地点があり、特に、鹿児島市東郡元の鹿児島地方気象台では、明治16年(1883年)の観測開始以来の記録を更新しました。
<熱中症への予防対策について>
これからの時期、熱中症を予防するための行動が大切になります。
特に梅雨明けの時期には、多くの人が十分に暑さに慣れていない状況ですので、熱中症のリスクが高くなります。
熱中症は、暑い環境で体温の調整ができなくなり、めまいや吐き気、頭痛、失神などの様々な症状をきたし、最悪の場合は死に至ることもあります。
誰でもなる可能性があり、外にいるときだけでなく室内でも起こります。日頃からしっかり予防することが大切です。
最近の報道によると、人口10万人あたりの鹿児島県内の熱中症救急搬送者率が全国で最も多いようです。
熱中症への警戒を呼びかけるため、気象庁と環境省は「熱中症警戒アラート」を発表しています。
熱中症は気温だけでなく湿度も大きく影響します。これに日射や日差しの影響も加味した暑さ指数(WBGT)を用い、暑さ指数33以上が予想される日の前日の夕方、または当日早朝にこの情報を発表します。
この情報が発表された際は熱中症への予防を普段以上に心がけましょう。
また、熱中症警戒アラートが発表されていない場合でも、熱中症の危険性を示す指標である「暑さ指数」を確認して行動の目安にしてください。暑さ指数は、環境省熱中症予防情報サイトで確認することができます。
気象台から発表される情報など有効に利用し、熱中症への予防対策を行いましょう。
- 外での運動は原則中止や延期をしましょう
- 外出はできるだけ控え、昼夜を問わずエアコン等を使用して部屋の温度を調整するなど暑さを避けましょう
- 高齢者・子ども・持病のある方など、熱中症のリスクが高い方に声かけを行いましよう
- のどが渇く前にこまめに水分補給を行うなど、普段以上に「熱中症予防行動」を実践しましょう
※ 屋外で作業を行う場合は必ず体調を確認し、暑い時間帯の作業を避けましょう。
一定時間毎に休憩・水分補給を行い、汗をかいた時は塩分の補給も行いましょう。
<津波フラッグを見たら海からすぐに出て高台へ!>
連日の猛暑に加えて夏休みに入ったこともあり、海のレジャーを楽しむ機会も増えたのではないでしょうか。
しかし、海水浴場などでレジャーを楽しむ際には、津波への注意が必要です。
日本は世界有数の地震大国で、これまで多くの地震や津波による災害を経験してきました。
地震は一般の気象災害とは異なり、事前に発生を予測することができません。
気象庁では大きな地震が発生し、津波による災害が予想される場合は、地震発生後約3分を目標に大津波警報、津波警報、津波注意報を発表して警戒や注意を呼び掛けています。
津波が伝わる速度は非常に速いため、津波を目で見てから逃げても間に合いません。
このため津波から身を守るには、津波警報等を見聞きしたり、海の近くで強い揺れを感じたりしたら、ただちに海辺から離れ、より高い安全な場所へ避難することが重要です。
これらの津波警報等を知る手段に、「津波フラッグ」があります。
「津波フラッグ」とは長方形を四分割した赤と白の格子模様の旗で、これを用いることにより聴覚に障害をお持ちの方や、波音や風で音が聞き取りにくい遊泳中の方などに、津波警報等の発表を視覚的にお伝えするものです。
海水浴場や海岸付近で津波フラッグを見かけたら、速やかに避難を開始してください。
日ごろからの備え
- 自宅や学校、職場周辺などで津波に襲われるおそれのある場所を確認しておきましょう。
- 津波避難場所や津波避難ビルがどこにあるか、避難場所への避難経路を確認しておきましょう。
- 津波防災訓練には積極的に参加しましょう(普段できないことはいざという時にもできません)。
安全を確保するための行動
- 津波からの避難はより遠くではなく、より高くを心がけましょう。
- 津波は繰り返し襲ってくるので、津波警報・注意報が解除されるまで、避難を続けましょう。
- テレビやラジオ、行政の広報車、防災行政無線などで正確な情報を入手しましょう。
令和8年7月 鹿児島地方気象台長 相澤幸治










